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たんぼLOVE「2月」

この日の散歩は、なんとなく
そわそわ、ふわふわしていました。
なぜでしょうか。
田んぼを見ると
まいとし2月のこのころは
厳めしい顔つきなのに
すこし、ゆるんでいませんか?

あ、暖冬か。
気温のあたたかな日は
日ざしまで強く感じてしまうから
不思議です。
地球は、あたたかな年もそうでない年も
軌道のおなじところを通っているのに。
田んぼの顔がなごんで見えたのも
気温のせいでしょうか。

おっと。それだけではありません。
昨夜の雨があがった畦道から
いっせいに顔をだした花。
犬ふぐりです。
瑠璃色の星のまん中の真っ白な目が
雨をはじいて、そこら中でかがやいています。
太陽と雨のちからは、すごいものです。

田んぼわきの疎水をたどり、小川の道へと入ると
あらたな発見が。
なにかの芽が、ほんの1センチほど
土をやぶって出ています。
剣の先のような形は、水仙でしょうか。
これもやはり、雨と日ざしのおかげ
今朝、芽生えたばかりらしい。

草が枯れずに、ちらちらと残っていた暖冬。
そんな中で、真新しくささやかな春に
出会えたのでした。


     雨晴れて大地くすぐる犬ふぐり    梨鱗

     下萌えや犬はもこもこ鼻のせて





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