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Wで熱いぜ! 小暑大暑

日本全国、梅雨明けしたみたいですね。
今からこんなに暑くて大丈夫かな。

今日の季題は、ひさしぶりに二十四節気です。
7月の二十四節気は、小暑と大暑。
角川書店の『俳句歳時記』第5版を開きます。


  捨舟の喫水深き小暑かな    森宮保子


視線を船へとやりながら
作者の皮膚までが水の近くにあるようです。
そのあたりが大暑との違いでしょうか。


  塩壺の白きを磨く小暑かな    山西雅子


梅雨の晴れ間に洗い物をすすめています。
身体がきびきびと動くのは、小暑ならではかと。

どちらの句も、大暑というやっかいな季節を次に控え、
五感で自然と身体の調整をはかろうとしているようです。
では、大暑はというと。


  念力のゆるめば死ぬる大暑かな    村上鬼城


村上鬼城は、明治から昭和初期に活躍した俳人です。
エアコンのなかった時代の暑さは如何ばかり。
と言いながら、今の暑さはエアコンがなければ命の危険です。
大暑を生きるとは、どうにかこうにか生き抜くこと。

と、お勉強したので句をひねります。


  板前の小暑の塩を鷲掴み      梨鱗


  闇よりも濃き船うごく大暑なり   同



小暑は暑さに負けない心意気を。
大暑は、
う~ん。
暑い、かな?

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