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おばけだぞ??

夏と言えば怪談ですね。
みなさんは、怖い話はお好きですか?

僕はぜんぜん苦手です。
録画したホラー映画『シャイニング』が怖くて見れなくて、
一年以上、ハードディスクの中で保存したままになっています。
ほんとにもう、ヘタレでだらしない奴です。

でも日本人はおおむね、怪談が好きなようですね。
初代・三遊亭圓朝(天保10年~明治33年)は、
怪談物を得意とした噺家でした。
代表作に「怪談牡丹燈篭」や「真景累ヶ淵」などがあります。
お芝居にもなっていて、おどろおどろしい場面もあったりします。


           円朝に似たるよこがほ誘蛾灯       梨鱗


誘蛾灯(今もどこかにあるのかな?)の青ざめた光の中で、
横にたつ男の顔が、あの円朝に似ていた。
その口が今にも何か語りそうだ。
でも、よく考えたら円朝の顔なんて
モノクロ写真の正面向きしか知らないし。

そもそも横の男、誰だ?

……と怪談仕立てで句をひねりました。
まあ、ヘタレの作る句ですから怖くはなかったですね。

頭では分かっているんですけれど。
恐怖なんてものは〝幽霊の正体見たり枯れ尾花〟で
見方次第でいかようにも変わるのだと。


               夏芝居血糊が黒き青明り       梨鱗


舞台上、殺し場や幽霊の出る場面で使われる青い照明を
「青明り」と呼ぶそうです。

そのライトが当たると、赤いはずの血が黒ずんで見えます。
興醒めと見るか、却って血腥いととるか
それも人それぞれでしょうか。



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※ちなみに以下のサイトで、鏑木清方の描いた三遊亭円朝の肖像画をご覧になることが出来ます。円朝がどのような風貌だったか、興味のある方はどうぞ。


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