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子どもを叩いてはいけない、たった一つの理由 〜昔ながらの教育は間違っている〜

「子どもは叩かないと分からない」

「しつけのために、叩くことは必要」

「昔から、こういう風にしつけてきた」

こんな言葉、耳にしたことありませんか?これらの言葉に納得せざるを得ない方が大勢いることでしょう。しかし、これは、間違った考え方です。現代で通説になっている「子どもを叩いてはいけない」理由について解説していきます。


1.法律で禁止されている「身体的虐待」

そもそも、子どもを叩く行為は法律で禁止されています。

児童虐待の防止等に関する法律(平成十二年法律第八十二号)には、身体的虐待について、以下の通り記載があります。

第二条 この法律において、「児童虐待」とは、保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護するものをいう。以下同じ。)がその監護する児童(十八歳に満たない者をいう。以下同じ。)について行う次に掲げる行為をいう。
一 児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。

外傷とは、傷や痣のことを指します。それができそうになる行為は、すべて「児童虐待」と定義されます。「しつけのために叩いた」と言ったとしても、それによって傷ができるかどうかに関わらず「児童虐待」となるのです。

そして、虐待については、

第三条 何人も、児童に対し、虐待をしてはならない。

ですから、法律で禁止されている以上、子どもを叩いてはいけません。罰則もありますので、ご注意を。

では、なぜ法律で禁止されているのでしょう?


2.親の体罰は、子どもの攻撃性につながる?

親は、子どもが悪いことをしていたら、叱りますよね。それ自体は必要な行為ですが、叱ることに加えて叩いてしまうと、悪影響が出てしまいます。

親が体罰を行うことで、子どもは「自分の葛藤や問題を、暴力によって解決してよい」という誤ったメッセージを受け取ります。そうすることにより、子ども自身も攻撃的になってきます。

ある日本の研究では、幼児期に親に体罰を受けた子どもは、他の子どもに乱暴しがちで、問題行動を起こしやすくなる傾向があることを明らかにしています。

つまり、叩くことによって、子どもの攻撃性が上がり、問題行動を起こしやすくなるということです。これが、叩くことのデメリットです。


子育てには根気が必要

「子どもを叩いてはいけない。」ということは、現代では当たり前になっている一方、口で言い聞かせても言うことを聞かない子どもも少なくありません。実際、子育てで困っている親御さんは少なくないでしょう。

子どもは、言葉が未熟であるためか、何度言っても言うことを聞きませんよね。でもそれは、大人も同じです。一度で全てを理解することができるような超優秀な人はなかなかいません。根気強く、しっかりと言い聞かせることが大切です。

皆さんに心に留めて置いて欲しいことは、「どんな人であっても、暴力はしてはいけない」ということです。大人同士で暴力沙汰になったり暴行罪が成立するのに、「しつけ」という名目で子どもへの暴力を容認する雰囲気が残るのが、今の日本なのかもしれません。

子育ては大変です。私も1人の親として、子育ての大変さを痛感しています。叩きたくなる気持ちも分かります。しかし、子どもに悪影響がある以上、絶対に叩いてはいけません。この記事を読んでくださったみなさまに、子どもの健全な成長のため、「叩いてしつけ」という概念を捨てていただければ、と願っています。


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