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マウスと共に


#これからの仕事術

新卒で会社員になってより早20余年、ほぼ外資系IT企業にいた関係かもしれませんが、物理的な紙書類による業務にあまり煩わされることなく仕事をしてきました。

色々なまわりの話、特に日系企業の状況を聞いていると、これは幸運なことかも知れません。

つまり仕事の大部分をPersonal Computer を用いてやってきた、ということです。それも、ここ10数年はデスクトップはほぼ使わず、ノートPCのみ使っています。以前デスクトップを使っていた理由ですが、市場への普及度もありますが、扱っている商品(アプリケーションソフトウェア)の関係上、画像処理能力が必要だったため、高性能なグラフィックボードが搭載されたデスクトップPCを使用していたからです。

さてノートPCですが、人間とのインタフェイスとして、ディスプレイ、キーボード、スピーカー、そしてマウス(あるいはタッチパッド)があります。

もうマウスなんて使いません、という方もいるでしょうし、コンサル業界では、マウスなんぞを使わず、いかにキーボードショートカットだけで「生産性高く」パワポ資料を作るか、のような職人芸があったりします。

とはいえ私は未だマウスからは卒業できず、で今回はこのマウスというやつについて。。

マウスって何だっけ

説明不要かもしれませんが、AppleやWindowsが現れる前は、コンピュータといえばCUI(コマンドラインユーザーインターフェース)でしたので、とにかくテキストでコマンド(指令)を入力しコンピュータに作業をさせていたわけです。

そこにAppleがGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)をPC上で実現したわけですね。今みなさんおなじみの「デスクトップ」がユーザに提供されたわけで、そうしますとデスクトップ上のアイコンや機能を指示する必要があり、その結果デスクトップ上の「ポインタ」の概念が生まれ、それを直感的に操作するための「マウス」が発明されました。

その後MicrosoftがWindows 95を開発し、Apple vs Windowsの構図ができたのは周知の通り。もうこれが四半世紀続いているわけですね。。多数はなんと言ってもWindowsですが、Macファンも根強く、絶対になくならないでしょうね。

このGUIはコンピュータの民主化に大きく貢献し、まさに「パーソナルコンピュータ」の時代が到来しました。

昔のマウス

昔は当然コンピュータ本体と物理的にコードで接続しており、PS/2という古いインタフェイスで繋がっておりました。ポインタを移動する仕組みも、マウス内部にコロコロ転がるボールが存在し、机などでマウスを移動させると、接地したボールが転がり、移動量を検知するという、ある意味原始的なものでしたね。

物理的にボールを転がしているので、ゴミとかが貯まると転がりが悪くなり、時々裏側を外して掃除してやる必要がありました。

ちなみに当時はCADソフトウェアのエンジニアなどやっておりましたので、マウスは小さすぎると使いづらく、かつ3ボタンマウスを愛用しておりました。CADソフトウェアはマウスの中ボタンを多用するんですね。今はトラックホイールに統合されてしまいましたが、トラックホイールを押すのはボタンを押すより力が要るので、本当は3ボタンマウスがベストなのですが、もう手に入らないですね。。

マウスの技術進化(インターフェイス)

さて、マウスと本体との接続も進化していきました。まずUSBポートが使えるようになります。レガシーインタフェイスであるPS/2コネクタは徐々に消えていきました。。ノートPCからすれば、厚みを薄くする競争には不利ですからね。

そういえば最近はあまり聞かなくなりまいしたが、一時のノートPC薄さ競争は凄まじいものがあり、とにかく薄さが正義!ということで、キーボードの個々のキーの出っ張りまで畳むときには引っ込めるなど、ありとあらゆる工夫が施されていた記憶があります。

話をマウスに戻しますと、USBポートの次は、ワイヤレス化ですね。マウスのコードが邪魔くさくて嫌いだった私には、ワイヤレス化は朗報でしたが、最初はBluetoothなどの規格はなかったので、USBポートにレシーバーをつけてマウスと通信していたと記憶しています。このレシーバーが結構邪魔なんですよね。出っ張るし。。徐々に小型化され、ノートPCに付けっぱなしにできるようになりました。

ただ、その頃にはもうBluetooth対応ワイヤレスマウスが発表され、レシーバーは不要になり、現在に至っていますね。自分自身の経験としては、近年はほぼ問題なくワイヤレスマウスが機能し、使えています。

マウスの技術進化(ポインタ移動)

さてボール式マウスですが、マウス移動量を光で感知する技術により、「光学式マウス」に置き換わっていきました。当初は、ボールが転がることによるダイレクトな移動に比べると、なんとなく肌感覚でまどろっこしかったり、下の材質次第(光学用マウスパッドが重要だった)で使いづらかったりなどありましたが、徐々に解決されていきました。

最近はレーザー光を利用することで、乱反射を抑えより使いやすくなっており、多くのマウスがBluetoothワイヤレス+レーザー式になっているのではないでしょうか。

結局、マウスは必要か?

ノートPCは、狭い環境でも使用できるよう、つまりマウスなしでも使用できるうように、トラックパッドやトラックポイントでデスクトップ上のポインタを移動できるようになってます。

トラックポイントとは、ThinkPadなどのノートPCでGとHとBの真ん中くらいにある赤いボタン状の物体のことで、これでポインタを移動させます。ThinkPadユーザは愛用しているのでしょうかね。

たとえば出張中とくに新幹線で移動中、マウスを操作する場所がないケースがありますが、その場合トラックパッド等を使えば作業ができます。

マウスなんぞ使わないという方も大勢います。そもそも、タブレットやスマートフォンにはマウスを使う概念がありませんね。

しかしねえ、、私はマウスがないとどうにも作業がしづらいんですよね。。トラックパッドはまどろっこしい。ちなみにこの原稿はマウスを使わずに書いています。文書作業なので、ポインタ移動の依存度は低いのですが、それでもさかのぼって編集するときなど、トラックパッドよりマウスがいいなあと感じてしまいます。

手の移動量を考えるとマウスを使うのは効率悪いんですけどね。もっとキーボードショートカットを学んで多用すべし、という説もあります。

当分マウスは卒業できないでしょう。。恐らく社会人を引退する時までマウスと共に生きていくと思っています。

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