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障害児のいるクラスの運動会。他の子や保育士はどう思っているのか。 #自閉症 #療育 #発達障害

はじめまして。

これまで保育士として200名以上のお子様を
お預かりしてきました来栖ゆなと申します。

本日は普段と違って有料記事となりますが、
その理由は後ほどご説明いたします。

まずは、私の経歴を軽くお伝えしようと思います。園の配置基準の違いによって若干異なると思いますが保育士は各クラスリーダー副リーダーサブ障害のあるお子さんの担当の4つに分かれている事が多かったです。現在こそリーダーを務めているものの、一通り全ての役割を担いました。

ですから、クラス全体をまとめつつ障害児の保育も担当しましたし障害児専門で担当したこともあります。障害児と一口にいってもADHD・自閉症・ASD・ダウン症・LD……様々なお子さんをみさせていただきました。しかし、私は障害名にとらわれてお子さんをみることはしないようにしています。

それは、近年使われがちな「障害は個性」という思想に基づいているわけではありません。

ではどうしてか?

この世界に誰一人として同じ性格の人がいないように、同じ自閉症だからといってAちゃんとB君の対応が同じかというとそうではないからです。

「障害は個性」園でもよくその言葉を使います。

お親御さんの中には個性だと捉えられている素敵な方もいるかと思いますが、私はそうは思いません。今回の記事は、その言葉に苦しめられている親御さんに向けて発信していこうと思います。

綺麗事は園内、世間のニュースで言えばいいと思ってます。しかしnoteという広すぎず狭すぎない発信の場を手に入れた今、私が発信できるのは
建前ではなく本音の部分だと思います。

障害のあるお子さんを持つ親御さんは、ご自身のお子様の事は誰よりも詳しいと思います。そのため、今回は障害児の子について言及するのではなくその子を取り巻く環境について語っていこうと思います。コロナ禍で保育園の様子が気軽に覗けない現代だからこそ、保育士である私が皆様の目に代わって見ている世界をお伝えできたらなと思い記事を綴っています。

具体的には、障害のあるお子さんとクラスメイト保育士とのやりとり。園生活をどのように送っているか。について運動会の例を用いてお話していこうと思います。

しかし、かなりリアル赤裸々に告白している部分もあるため賛否両論あるかも思います。賛否の「」にあたる方々の目に触れて不快な思いをされるのを少しでも防ぐ。そのような意図から、今回は有料という形で読む読まないの選択肢を皆様に委ねさせていただこうと思います。

「先生、B君と同じチームだといつも負けちゃうよ」

せっかく記事を購入して最初の文がかなりショッキングな内容になっていて申し訳ありません。
ただしこれは誇張してるわけでも作り話でもなく、どこの園でも運動会シーズンになるとよく聞く話です。

そうなんです。どこの園でも起こりうるのです。障害児が在園してるかしてないかに関わらず。

子供は正直です。「勝ちたい」「リレーで自分のチームが1番になりたい」その欲に素直です。
冒頭のセリフはうちの園のA君(仮名)がボソッと呟いた言葉です。A君は5歳児クラスのたんぽぽ組(仮名)の年長さん。B君とは同じクラスの自閉症のお子さんです。

リーダー気質のA君をはじめとし、たんぽぽ組は運動会に向けて毎日暑い中一生懸命練習してきました。しかし、このセリフは運動会前日に半ば諦め気味に呟いたセリフでした。A君にも良心があり、みんなの前で晒すように言った訳ではなく私の近くに来て小さな声で目を潤ませながら言ったセリフです。続けるように「ママに明日勝つから見ててって言っちゃったんだ」と言うA君の目からは既に涙が一筋。

その時クラスのリーダーを勤めていた私は
緊急で話し合いを開きました。

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