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病院へ行く。私はラッキーガールになりたい。

新年早々、病院へ。
薬が15日までの分しかないし、副作用のことも気になるので、早めに行くことにした。
病院の予約アプリを見ると、通常に比べてかなり空いていた。年始より年末のほうが混みやすいのかもしれない。覚えておこう。

病院までは歩いて10分ちょっと。評判のいい病院が徒歩圏内にあるのはありがたい。
住宅と畑が混在する道を歩いて行く。いかにも茨城っぽい道だと思う。
病院は2カ月ぶりで、そろそろ検査のタイミングかもしれないと思うと緊張してしまい、「しーんぱーいないさー」「前向き!前向き!はいはいはいはい!」などと歌いながら歩いていた。
ふと、脇の畑を見ると、おばあさんがしゃがんでこちらをじっと見ていた。静かな田舎にも意外と人はいる。油断大敵。

病院に着くと、靴箱に張り紙がある。
もう半年以上前からあるその張り紙によると、白いコンバースのオールスターを履きちがえていってしまった人がいるらしい。
23.5センチと24センチ、微妙にサイズが違うことに気付かなかったようだ。
いまだに微妙にサイズが違う靴をそのまま履き続けている人がいるのかと思うと、おもしろい。鈍い人なのだろうか。
私は足が22.5センチと小さいため、ほかの人と靴を履きちがえることはなかなかない。
標準的な足のサイズの人が、人気のある靴を履くと、履き違うリスクがあるというのは発見だった。

診察はあっけなく終わった。
副作用について報告すると、
「少しは慣れてきましたか?」
「ひどくはないので、副作用だろうなーと思ってます」
「それでいいと思います」
以上。
検査も血液検査のみだった。
採血は苦手。血が苦手だし、刺す瞬間は見たら逃げてしまいそうなので、必ず顔をそむけている。
採血中の音も嫌。ちゅるちゅるちゅる……と血液がチューブを流れる音(だと思うけど、見ていないのではっきりとは分からない)が聞こえると、さーっと血の気が引く感じがする。
できれば、採血中は顔をそむけて、耳もふさいでいたい。

隣接する薬局で薬をもらう。
ここの薬剤師さんはとても感じが良くて、副作用についても改めて詳しく説明してくれた。ありがたい。
病気になってしまったことは悲しいけど、いい病院といい薬局が近くにあるのはラッキーだと思う。
以前、私は雨女だったけど、それが嫌で「私は晴れ女になる!」と言い出したら、本当に晴れ女になってきたので、最近は「私はラッキー!」と思うようにしている。ラッキーガールになりたいので。

帰り道、もう畑におばあさんはいなかった。
鼻歌を歌いながら帰った。

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