見出し画像

お茶の殺青方法4選

みなさんこんにちは!毎週木曜日担当のカトゥーンと申します☺️

突然ですが、皆さんが普段飲む緑茶,この緑茶はなぜ時間がたっても鮮やかな緑色なのでしょうか.多分当たり前すぎて考えたこともないという方も多くいるのではないでしょうか.そこには古からの知恵と工夫がありました.


緑茶を作る際には,まず初めに「殺青」を行います.


茶葉に熱を加えることで,含まれている酸化酵素やそのほかの酵素の働きを止めて,製品として完成しても緑色の状態を保つために行われます.


この「殺青」は,科学で言うところの「失活」と同じ原理です.


さて,殺青の方法には大きく分けて4つの方法があります.


「蒸す」「炒る」「煮る」「焼く」


の4つの方法です.それぞれの方法について,詳しく説明します!


Ⅰ.蒸す

この蒸すという方法は,日本緑茶で主に行われている方法になります.お茶業界ではこの方法を「蒸熱」と呼びます.

この方法は江戸時代の山城の国宇治の農家,永谷宗円によって1738年に確立されました.永谷宗円は現在の永谷園の初代社長です.現在でも永谷宗円は「煎茶の祖」として親しまれています.


Ⅱ.炒る

この方法は,中国緑茶では主に行われているものの,日本ではあまり行われていません.蒸し製と比較して,1度に大量生産ができないため,九州の一部地域,例えば佐賀県の嬉野茶や,宮崎県の青柳茶では釜炒り茶として今でも行われています.炒る方法の特徴として,釜香という特有の香りがつくことが挙げられます.

私も嬉野茶を飲みますが,緑茶なのにほうじ茶のような香りがして,お気に入りです.


Ⅲ.煮る

この方法は,主に番茶で行われています.代表的なものとして岡山県の美作番茶があります.私はまだ飲んだことがないので,飲んでみたいお茶の一つです.


Ⅳ.焼く

最後に,焼くという方法です.この方法で製品化されているお茶はありませんが,山仕事の合間に行われていたそうです.


ここまで,「殺青」について,取り上げてみました.今後はまとまり次第,今回登場した永谷宗円についてや,佐賀県の嬉野茶について,深掘りしていきたいと思います!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?