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コラージュとの出会い

現在わたしはコラージュアーティストと名乗って仕事をしています。
デザイン事務所を辞め、フリーになってから趣味で創作活動をしていたコラージュをメインに仕事をしようと覚悟して早くも15年。
noteを始めたこの機会に、これからおもにコラージュにまつわるあれやこれやをつらつらと綴っていこうと思います。
そもそも私がコラージュという手法に出会った最初のきっかけは何だったのか?!そこから遡ってみます。

当時私は販売職に就いていました。仕事の帰りに週1で今はもうない“大阪造形センター”という美術の塾のようなところに通っていました。
その講師の先生から「山本さんはぜひ見ておくべき!」と強く推されてわざわざ滋賀県立近代美術館まで見に行ったのが、1992年の「ジョゼフ・コーネル展」でした。

コーネルのボックスアートの数々は私の目を釘付けにしました。箱という限られた空間なのにも関わらず無限に広がっているこの感じはいったい何なの!?
興奮冷めやらぬとはこのことでした。今では言わずと知れたボックスアートの代表者とも呼ばれているコーネルの作品が、私を魅了してやまなかったのです。

箱作品と同時に印刷物を切り貼りして作られたコラージュという手法との出会いをここで果たした訳です。

そもそもが描くことに憧れ、子どもの頃は少女漫画家に、おとなになってからはイラストレーターになりたいと漠然と思っていたのが、才能のなさに気づき挫折していた時期でもありました。そこへコラージュと出会ったことで、不肖にも自分にもできるのではないか?と希望を持ち始めたのです。コーネルのレトロで夢のような世界観に衝撃を受けたと言っても過言ではありませんでした。

その翌年、パリ旅行でシュルレアリストたちのコラージュに触れたことはわたしにとってダメ押しでした。これはもう作るしかない!と。
大阪造形センターのグループ展で出品したのが初めてのコラージュ作品(半立体に近いもの)でした。

その後もともと古いものが好きで小物や古本、印刷物などいろいろ蒐集していたということもあり、箱作品もときどき作っていましたが、私にはやはり紙=印刷物を切り貼りして作るコラージュが一番身近な手法になっていったのです。

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