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【随想】相対幸福

人間は社会的な動物である。
とは紀元前のアリストテレスの時代からいわれていた言葉らしい。

また、ハーバード大学で長年続けられている幸福の研究においても良い人間関係が幸せであることの大きな要因であるとの結果を示した。
としている。

それ程、「個人」の中に他人が入っているということだと思う。

それが普通なのだ。

自分を持て、ブレるなと自分に言い聞かせてきたが、
幸せ自体に実体もない訳だし、
「ブレること」と「影響を受けること」の違いもそこまで明確ではない。

清廉潔白な人間でもないのに自分の思想に合わないグレー色に手を染めた程度で黒に手を染めたと誤認するところがある。
幸せなら、多少ブレてもいいじゃないか。
何を拘っているんだと思う。

皆「自分の気持ちが分からない」まま分かったような顔をして生きているのだ。
それが「健康的な」状態だと思う。

自分が何者か分からないまま、アメーバのようにグニョグニョと気の向くまま生きていく方が一部の志の高い人を除けば現実的で幸福なのかもしれない。

「究極幸福」ではなく「相対幸福」くらいの幸せを目指そう。

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