GENJITSU TOHI

去年の末ぐらいからyonigeとKOTORIというバンドにハマっている。地元の友達とドライブした時にこの二バンドの曲が流れていたのを僕がすかさずShazam(音楽を読み取って何の曲か教えてくれるクソ便利なアプリ)したのがきっかけだ。ありがとう友達。ありがとうShazam。どっちも魂に訴えかけてくる曲を出していてめちゃくちゃいい。

それで友達にyonigeとKOTORIにハマっているという話をしたら「似たような絵面やな」と言われた。たしかに。どっちも三文字でローマ字表記ですからね。というかそんな感じのバンドなんか多いね。FOMAREとかsumikaとかMOROHAとかね。最後のはラッパーだけど。



yonigeなんかローマ字にしなかったら夜逃げである。借金で首が回らなくなった一家がやるあれだ。あるいは女性関係のもつれでこのままでは刺されるみたいな男がやるあれである。どちらにせよいい響きではない。バンド名がガチ”夜逃げ”だったらたぶんアボカドは投げない。生卵とか投げつけると思う。しかしそれがローマ字のyonigeになることで不穏な響きを感じさせない、ちょっと可愛めの仕上がりになっている。素晴らしい。

KOTORIも漢字変換してしまうと小鳥である。小鳥なんてワードは童謡か児童書でしかあんま見ない。KOTORIは一気に盛り上がる高音とジャギついた演奏で真っ直ぐに響いてくる音楽性が魅力なのに、バンド名が小鳥さんでは格好がつかない。小鳥さんだと演奏部隊が多分カスタネットと笛とかである。それがKOTORIというローマ字表記になっていることで何か一周まわったスタイリッシュさをかもし出しているのだ。最高。



ローマ字表記というのはすごい。不穏な響きのする単語もかわいすぎる単語も角が立ちすぎず丸すぎずという”それっぽさ”に落とし込むことができる。ローマ字表記のアーティストが多いわけだ。もうローマ字なら何でもいい気がしてきた。KURUBUSHIとかnogusoとかふざけた名前のバンドがいてもぱっと見おかしくない。

このテクニックをもっと活用できないだろうか。現実世界を生きているとあまりにもパワーが強過ぎるイベントに多くぶち当たる。パワーが強すぎて字面を見るだけでウンザリしてしまうこともあるだろう。そういうのをローマ字にして字面だけでもスタイリッシュにすることで、もっとメンタル面への影響を軽減できるのではないか。レッツトライ



例えば目下僕の心を脅かしているのがSHUKATSUである。数々のMENSETSUをくぐり抜けて企業からNAITEIを勝ち取らなければならない。最近ますます本格化してきていよいよ焦ってきた。マジで早く終わって欲しい。

就活が終わったら終わったで大学のSOTSURONを書かなければならない。ちゃんとしたものを書かないとKYOJU(めっさ強い)に詰められてしまう。大学で僕はSHAKAIGAKUというのを専攻しているがまだこの学問を全然理解できていない。大丈夫か。

あとバイト先の所得税が引かれていた関係で来月までにKAKUTEI-SHINKOKUというのをやらないといけない。やばすぎる。KAKUTEI-SHINKOKUというのは個人事業主が税理士とかを雇ってやるもんだと思っていた。こんなひ弱な学生にそんなヘヴィなKAKUTEI-SHINKOKUがこなせるのだろうか。



だいぶポップな感じになってパワーを軽減できたと思います。これぞライフハック。
最近僕はMATTAN-HIESHOがひどすぎて足の指がSIMOYAKEになって困ってます。誰か助けてください


よろしゅうおおきに