『お嬢と執事』④忠実な番犬
⬇️⬇️⬇️以下は、配信アプリREALITYでの企画、掛け合いセリフ枠『お嬢と執事』のためにラパスが書き下ろした台本です。
《台本の利用は、「使わせて頂きます!」と事前にご連絡頂ければ、問題ございません。(是非私も聞きに行かせてください♫) 商用利用に関しては、事前に御相談下さいませ。》
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台本① ミステリアスなひと
台本② 2人きりのお茶会
台本③ 忙しいお嬢様
台本④ 忠実な番犬(このページ)
台本⑤ 優雅な午後
台本⑥ 仮面舞踏会
–––お嬢様の留守を預かる執事の元に現れたのは、伯爵家の秘宝を狙う賊……「番犬がいるって聞いたが、見当たらなかったんでな」
場面: 日暮れの後、伯爵家王都別邸
A: 忍び込んだ強盗
B: 伯爵家執事
(性別、語尾変更OK。内容の変更はお控え下さい)
––– SE 廊下を歩く音、銃を構える音
A:「動くな……大きな声も出すなよ」
B:「おやおや……ネズミの気配がしたと思ったのですが、そちらから出て来て頂けるとは……助かりますな」
A:「ハッ……随分とキモの座った使用人だ……言っとくが、てめぇの後頭部に当たってんのは本物の銃だぜ。少しでも抵抗したら、あの世行きだ」
B:「当家に、どのようなご要件でしょうか?」
A: 「……この屋敷の主人が持ってるはずの、『瑠璃色の房尾』を頂こうか」
B: 「ふむ?それはどんな代物でしょうか?」
A: 「とぼけんじゃねぇ。この伯爵家が、数百年前に国王から受け取ったっていう財宝だ」
B: 「はて、私には一体なんの事やら」
A: 「てめぇ……最近流行りの盗っ人が人畜無害だからって舐めてんじゃねぇぞ……俺は民衆の娯楽のために派手に動いてるだけの、道化野郎とは違うんだよ」
B: 「ふむ、『仮面の怪盗』のことですかな?」
A: 「ククッ……今夜も犯行予告が出たらしいからな……お陰で他は、どこも警備が手薄で助かるぜ」
B: 「『瑠璃色の房尾』のことは、誰に頼まれたのです?」
A: 「はは!やっぱりあるんじゃねぇか!……誰に頼まれたわけでもねぇ。こんな絶好の機会、放っておく方がおかしいんだよ」
B: 「なるほど、単身での犯行ですか……随分と思い切りましたね」
A: 「ふん……この伯爵家には厄介な番犬が居るって噂を聞いたんだが、偵察に来ても見当たらなかったんでな……まぁ、俺が侵入しても出て来やしねぇんだ。居たとしても、どうせ鼻も効かねぇバカ犬なんだろ……なンッ……ぐぅっ!」
–––SE 素早く動く音、銃が落ちる音、首を絞める音
A: 「ぐ……てめぇ……何もん……ただの、執事じゃっ……」
B: 「(鼻で笑う)……『ワン』」
A: 「!? ま、さか……お前がっ……!?」
––– SE 骨が折れる音、床に倒れる音
B: 「『番犬』が、必ずしも4つ足で歩いているとは限らないものですよ?……(ため息)やれやれ、随分と大きなネズミを捕まえてしまったな。雇い主を吐かせる手間は省けたが、これでは処理するのも一苦労……お嬢様が帰る前にお夜食の準備もせねばならん。急ぐとするか……」
–––SE 重たいものを引きずる音
//END Written by ラパス
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台本① ミステリアスなひと
台本② 2人きりのお茶会
台本③ 忙しいお嬢様
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