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英語留学をしても英語力が上がらない人がいるのはなぜなのか
英語圏への海外留学といえば、英語力が上がって帰国したらペラペラと英語を話せるようになる私…を想像するかもしれませんが、実際は英語力アップの手応えがないまま日本に戻る方も大勢いらっしゃいます。
今回は、数百人の日本人留学生を見届けてきたキャリアの中で、英語力がイマイチ上がらなかった人を分析してみようと思います。
答えは超シンプルだった
分析すると言っておきながら元も子もない話ですが、答えはすぐに出ました。
「インプット」と「アウトプット」を繰り返し行っていないから
という結論に辿り着いたのです。
もっと簡単な言葉で言えば、
「インプット」=単語や表現を自分のものとして取り込む
「アウトプット」=取り込んだ単語や表現を実際に使って脳に染み込ませる
この2点を行っていたかどうかが英語力に影響を与えるということです。
ただ、こんなありきたりな話が聞きたいわけではないと思いますので、留学先の実例も見ながら紐解いていきたいと思います。
英語ができるようにならない人=勉強してない人なのか?
英語力が向上しなかったとき、「お前はちゃんと勉強してなかったからだ!」と言われることがあります。
これはあながち間違いではないと思います。
英語を勉強している時は、当然新しい単語や表現、言い回しが出てきたら覚えようとします。これがいわゆるインプットの行動です。
また、勉強の一環としてシャドーイングなどを行えば、インプットとアウトプットを意識的に行うことになるので、上記の条件に当てはまるはずです。
勉強だと割り切って繰り返しインプットとアウトプットができれば、英語力が全く上がらないということはないと思います。
もしダメなら、勉強に充てている時間が全然足りていないか、やり方が間違っているかのどちらかです。
ですので学習の量や方向性に誤りがない限りは、勉強した人=英語力が上がる人と捉えられるんじゃないかと思います。
これは留学の有無に関係なく不変なので、さほど難しい問いではありません。
留学先の学校の学習時間、本当に足りてますか?
ちゃんと勉強してるのに英語力が上がらない!という留学生に確認したいのが、あなたが通う学校、何時間レッスンしてますか?というところです。
欧米の語学学校だと、1日のうち午前中の3時間だけ、しかも休憩があるから実質2時間半くらいしかレッスンがないよ〜というケースが多いです。
宿題も出ないし自習もしない、授業中も半分以上はなんとなく話を聞いてるだけ。という感じだと、実際に脳がしっかり稼働して「インプット」と「アウトプット」を行っている時間は数十分にも満たない可能性すらあります。
こういうケースはやっぱり、そもそも「インプット」と「アウトプット」を行っている時間が少なすぎるから思うように伸びないと言えるのではないでしょうか。
たとえ3時間のレッスンでも、脳がフル稼働していて、クラスメイトの一言一言も吸収しようとし、昨日までに覚えた表現を使って話そうとしている人とは毎日数倍の差が出ていると思います。
ノートに綺麗に書いているだけでは、ノートしか成長しない
几帳面な方、地道に何かをやる方にありがちなのは、ノートをめちゃくちゃ綺麗に書いているパターン。
涙ぐましい努力によって、本にして売れるんじゃないかという美しいノートは出来上がりますが、あなたはアルファベットの書き方が上手くなるだけで英語力は上がりません。
ノートを綺麗に取るなということではなく、綺麗なノートを使って予習、復習をやりましょうということです。
極論、殴り書きでも新出単語や表現を書き留めておいて、家でそれを使った例文を100個考える方がよっぽど成長します。
勉強していなくても留学するだけで英語力は上がるのか?
問題は、留学中に自習したり、休みなく授業を受けることをしなかった場合です。
これでも英語力は上がるのか?という話ですが、先ほど導き出した結論を振り返って言えば、
学習時間以外でインプットとアウトプットを行っていれば英語力は上がる
と思います。
私自身、どちらかと言うと英語は勉強としてやってきたタイプなので、こんな人がいるのはなんだか悔しい気もしますが…、しかし結論としては勉強しなくても英語力は上がると思います。
勉強しなくていいという事ではない
勘違いしていただきたくないのが、勉強しなくても留学してれば英語力が上がるという意味ではないという事です。
学習時間以外の時間、外出時に触れた知らない英語があるとします。
Aさん:(あ、知らない単語だ。とりあえず頷いておくか)→「Yes!!」
終わり
Bさん:(あ、知らない単語だ。聞かなきゃ)→「What does it mean?」
相手:It means~….
Bさん:(全然意味わからんな、まあいいか)
終わり
Cさん:(あ、知らない単語だ。聞かなきゃ)→「What does it mean?」
相手:It means~….
Cさん:(うーん、どういう意味かさっぱり分からんぞ。調べたいからつづり聞いとこう)→「How does it spell?」
Cさん:(なるほど、そんな使い方するのか。覚えとこ)
終わり
こういったまさに三者三様のやり取りが何度も何度も行われて差がついていくのです。
ただ海外に存在してるだけ、英語が話される環境で生活しているだけで英語力が上がることはありません。
未知の表現に遭遇した時に、その表現の意味を予測したり調べたり聞いたり、覚えたら実際に使ったりしなければ変わりません。
留学先で勉強しなくても英語が上がるスーパーマン(またはスーパーウーマン)の特徴
勉強しなくても留学しているだけで英語ができるようになっていく人というのは、実際にいます。
ただ、普段の生活の中で英語を吸収し、それを使おうとする意識(もしくは無意識)が全然違うのです。
私は勉強なんてしなかったし、いちいち単語調べたりなんかしなかったけどね〜という人がたまにいますが、そういう方は知らない表現が出てきた時に、無意識にそのシチュエーションや前後の会話を覚えていることが多いです。
そして、どんなケースでどのようにその新出単語が使われているか把握して、おおよその意味を推測したりしています。
得てしてそういう方はアウトプットも上手く、間違いを恐れずそういう新しい単語を普段の会話でガンガン使います。
ただ、こういう方々は
・自分の周辺で話される英語
のみに英語力向上が限定されるのが特徴です。
また、
・自分が会話をある程度理解できるベースの英語力
が備わっていることは前提になります。
やっぱり、せっかく留学して学校に通うなら、学校のレッスンで英語力を上げるよう努力するのが一番いいとは思います。
結局、未知の言葉に対してどう動くかが英語力を決める
結論ですが、やはり英語はコミュニケーションツールでありながら、能動的に獲得していく必要があることは間違いないと思います。
英語は日本語とは全く違う言語。そもそも使っている文字の違いから、語順や時制、主語の扱い方など、異なる部分が多すぎるのです。
スペイン人がフランス語を覚える、みたいなこととは全く次元が違うので、しっかり時間を使って覚えようとして覚え、使おうとして使うことはもはや必須です。
留学中は、勉強時間もそうですしそれ以外の時間でも英語に触れる時間自体はたくさんあります。
英語に触れた時にどう動くか?それが留学中の英語力アップの全てだと思います。
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