植物図鑑がみたくなった
ちょうど2年前の今頃だったようだ。
このようなものを書いていた。
『らんまん』のことは、まだ、知らなかった。
牧野博士は、自らを「植物の精」と語ったと読んだ。
やっぱり、「牧野図鑑は終わらない!」を見たかった。
以前、美術予備校に勤めていたときに、雨上がりのお昼休みに、近くに咲いている紫色の紫陽花を熱心にスケッチしている講師の先生がいた。
当時、藝大に5浪して入学して、日本画を専攻しておられた学生さんだったが、
今や、素晴らしい日本画家になられた。
あの時の姿を覚えている。
その空間だけ、切り取られたように記憶に残っている。
雨上がりの澄んだ空気と、土が湿った香り。
紫色の紫陽花を、小さいスケッチブックにステッドラーの鉛筆で写しとられていた姿を見て、本当に好きなことにひたすら向き合う、美しい姿だと思った。
あのような静かな情熱で、今も描き続けていらっしゃるのだろう。
植物や樹木が息をして、光り輝くような美しい絵を発表されている。
自然の線の美しさや嫋やかさ。
力強さ。
植物の妖精に魅入られているのだな、と思っていた。
静かでありながら、情熱的だった。
植物と相思相愛になれる人間(動物)というのがいるのかも知れないな、と密かに思っている。
書くこと、描くことを続けていきたいと思います。