昔、日記が続かなかった

書店の実用書コーナーに行くと習慣化についての本がずらりと並ぶくらい、人は三日坊主ですね。
私もその一人です。ほんとはみんな、隠しているだけで怠惰だと思っているし、真面目な振りして生きているやつばっかだと思っています。”日本人は勤勉”なんてのは集団幻覚です。
自分中心に考えすぎでしょうか。

めんどくさがりで、そんな自分を変えたいとも思っていなかった私ですが、日記に対して憧れを持っていました。

どこで見たのが始まりかは正確に思い出せませんが、海外のティーン向けドラマあたりで見かけた気がします。女の子が原色の部屋のベッドの上で書き物をする。片思いの相手のこと、友達と喧嘩したとか色々。

あの分厚くて重たい、絶対持ち運びに向かない、でもギラギラにデコレーションされてかわいいノート。あと、ふわふわのついたペンがあるとなおよし。あれを見せびらかすように持ちたい。(不純)
今思えば、日記自体に憧れていたのではなく、日記を所有している人に憧れていただけです。

残念ながら私の学校は校則が厳しく、ふわふわのペンもギラギラのノートも学校に持っていって友達に見せびらかすようなことはできませんでしたが、家には新品のそれらがありました。多分文房具屋の福袋で当てたやつ。

中学の頃、一番仲のいい友達が日記を書いていると知って驚きました。いつもくだらない話をして一緒になってバカ笑いをしているあの子が、です。
日記なんて書かなくても死にゃあしないし、継続の最たるものだと思っていたから衝撃的で。(でも、よく考えればその子は努力を見せびらかさないだけで、私と違って勉強や宿題もコツコツできるタイプの子でした。)
それから私は日記を書こう!と一念発起します。

新品のノートに日付と、曜日まで書きます。それから…

書けません。

こんな可愛いノートに、ピカピカで汚れひとつないノートに、一文字も間違うことは許されない。間違えなかったとしても、汚い文字で書こうものならテンションダダ下がりです。

だいいち、日記って何書くの?今日あったことは頭の中に入っていて新鮮な記憶すぎて、わざわざ書き起こすのもつまらない。そんな時間があればゲームします。日記ってこんなにも苦しいものだったのか。継続以前の問題です。

一行だけ書いたページを破り捨て、まっさらなギラギラノートはただのオブジェとして机の上に置かれました。ふわふわのペンもインクが時々出なくなってイライラして書きにくいです。ずっとペン立てに差し込まれたままになりました。ふわふわにほこりがついて、白からグレーに変色しました。ゴミの妖精ペン誕生。

そこで日記に挫折してから、長い間書きませんでした。

時折、脳裏に日記の存在はちらつきます。
高校も一緒だったその友人に、ふと「今も日記書いてるの?」と聞いてみると、書かない時期もあるけど書くときは書く。そうで、すごいなぁと尊敬しました。周りの人の中で、一番書いてなさそうな顔してるのに。ギャップでさらに尊敬します。

そして私は大学で海外かぶれになりました。
とは言っても、巻いたロングヘアー、前髪がなくなってかきあげ、タンクトップ!チアーズ!みたいな陽キャ大学生ではなく、ひっそりと家で映画を見たり、海外のYoutuberさんを見たりする程度です。(人生でMAX引きこもりの時期でした)特にYouTubeは狂ったように見ていました。

欧米の、おしゃれでキラキラした生産的な日常を過ごす人達には”バレットジャーナル”いうものを書く人がほとんどです。
朝早起きして、瞑想し、何やらノートに書き込み、ジムへ行って、プロテインと冷たいごはんを食べ、きれいな自宅でパソコンに向かい仕事したり、大学へ行ったり、カフェへ行く。

私はというと、ファストフードで乱れた食生活、掃除も行き届いていない、カーテンの閉まった暗い部屋で何かするわけでもなくただそれをみている。ついでに高校生の頃から10キロほど太る。よく自己嫌悪に陥らなかったなあと思います。たまになってたか。

バレットジャーナルは日記とは少し違いましたが、自分の内面を見つめて文字に起こすという点では似たようなものだと言えます。何より、書いている人がキラキラしています。あのキラキラのノートを思い出して、自分、このままではいけないよなあと思って、日記に再挑戦します。

今度は日記そのものだけでなく、日記を書くということも目的に入っていたからか、数日は続きます。それでも、習慣になっていないことは何かの拍子にすぐ崩れ落ちて、日記の存在そのものを忘れてしまう。

あと、またまた綺麗に書けなくて嫌になった時もありました。ピンタレストなどで”バレットジャーナル”と検索すると、綺麗な文字や絵でデコレーションされたページがいくつも出てきます。見ているだけなら楽しいのですが、それを自分で書いて、続けようと思うと地獄を味わいます。きっと普通の人でも続けられません。当時の私は病みがちな引きこもりでしたから、少しの挫折でもHPがゼロになりました。

色々失敗しつつも、昔よりはだいぶ書けるようになり。引きこもりも年々マシになりました。太陽浴びよう。

大学を卒業して数年。現実はYoutubeで見たキラキラな方々のようにはいきませんが、今は日記に加えて振り返りのページや、目標なんかを書けています。余裕があれば可愛いページも作ったりして。


書く習慣を身につけるために何度も失敗して気づいたこと

・完璧を求めない
・等身大で書く
・少しずつでいい(サボっても、失敗してもいい)
・続けやすいフォーマットに変化させる

習慣づけにはコツがあるのは、本とか読んでたら知っている人が多いはずです。耳にタコができるくらい同じようなことを聞かされていると思いますので詳細に語ることは省きます。(あと書いてたら、なんか長くね?と思い始めた。初投稿なのでご容赦ください)

自分は完璧主義なところがあったんだと思います。少し気に入らないだけでページを破り捨てたり、その行為ごと取りやめてしまったり。
あと、綺麗なものとか可愛いものに惹かれる。形から入るタイプです。

この2つが最悪に絡み合って、7年以上日記を書けない人間だったわけですね。

私に似てるところがあって何かしらを続けたい人は、試してみてください。
投げやりな締め。これも、”完璧を求めない”を実践しているのです。
☆ー(>v・)

終わり















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