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【LUMIX人物名鑑_003】 「スペックに出ないところこそ、こだわりを」_玉置 亮輔(機構設計部)

皆さんこんにちは。2023年1月よりLUMIXのマーケティングを担当している辻と申します。

こちらではLUMIXの開発やサービス提供に携わるメンバーをご紹介していく「LUMIX人物名鑑」をお送りしていきます!

1.お仕事について
2.LUMIXとの思い出
3.LUMIXと描く未来

こちらの3点にフォーカスし、LUMIXの新人マーケターである私から先輩・上司の皆様に質問する形で、メンバーの人柄や考え方、LUMIXへの想いをご紹介させていただきます。

記念すべき第3回は、「LUMIXのこだわりを形にする」機構設計の玉置 亮輔さんです。

玉置さん

機構設計・・・なんだか難しそうですね。

私も電子部品の設計は経験がありますが、カメラのような様々な部品が組み合わさる製品は、想像するだけでも頭がパンクしそうです。(インタビュー中に私の頭がパンクして爆発しないか心配になってきました)

筆者が爆発するかはさておき本題に入りましょう!

今回は、玉置さんを「データ」と「一問一答」に分けてご紹介していきます。


【勝手に分析!】機構設計 玉置氏の基本データ

広島県出身。1998年入社。入社後はオーディオの設計を主に手掛ける。2005年にデジタルカメラ部門へ異動し初担当はDMC-LS2。その後、海外工場で5年間、商品の量産立ち上げに従事。

業界初のミラーレス一眼であるLUMIX G1から現在のLUMIXのラインナップまで関わり、ユーザー目線を大切にしながら設計に日夜取り組んでいる。

機構設計玉置さんに【一問一答!】

(1)機構設計という仕事について

辻:機構設計という仕事は簡単に言うと、どんな仕事なのですか?こういった部品を多く使う設計は、考慮すべきことが多くて非常に難しい印象があります

玉置:機構設計は簡単に言うとデザイナーが書いた絵を基にしてそれを具現化していくパートになります。

カメラでは、イメージセンサーやファインダーなど構成する部材のことを考えながら、デザイン部門が書いた絵の通りになるように形作ります。カメラのシャッターボタンなどは、デザインだけではなく私達機構設計も入って、配置だけではなく押し心地等も考慮しながら設計に落とし込んでいくんです。

辻:ボタンの配置やダイヤルの回し心地なども丁寧に設計に落とし込まれていくんですね。こういう視点はカメラという商品独特の設計の難しさも感じたのですが。

玉置:やはりカメラは道具なので、撮影する方が使っていて気持ちよく撮影できることや、またプロのカメラマンが使うシーンにおいては、失敗が許されない中で思い通りに操作できることが非常に重要です。

常に手に持って使われる商品になるので、疲れにくいように設計する必要もあり、他の商品とはお客様から求められることが異なる部分も多いと思います。制約が多い中で、緻密に要素を組み合わせて設計していくのはとても難しいですが、やりがいもありますよ。

(2)LUMIXとの思い出

辻:次に、LUMIXに関わるお仕事で思い出深いことは何がありますか?

玉置:私が思い出に残っているのは初代G9 PROですね。この機種のタイミングでLUMIXの操作体系を大きく変えることができました。

その前にGH5という機種を発表し、多くの方に手に取っていただいたのですが、操作性については厳しい意見もたくさん頂戴しました。私達としては自信を持って世に出したカメラだったので、非常に悔しかったのは今でも覚えています。

そこから、より良い操作性を実現するために他社のハイエンド機を全て集めて、操作感やグリップ形状を徹底的に研究しました。またプロの写真家にもヒアリングを行い、道具としてのあるべき姿を反映させたのがG9 PROになります。

やっとの思いでできた試作品をある写真家の先生に触っていただいた際に、
「LUMIXもようやくカメラを設計するようになったな」と言われたのはとても嬉しかったですね。それと同時に「あっ、これまでの機種ってカメラじゃなかったんだ…」とも思いましたが。笑

この機種が、一つの型として現在のS5IIやG9 PROIIまで進化しながら引き継がれています。

操作性にこだわったG9PRO

(3)LUMIXと描く未来

辻:それでは最後の質問です。玉置さんが今後LUMIXにおいて力を入れていきたいことはなんですか?

玉置:これからもユーザーの視点に立ったカメラを設計していきたいと思っています。

LUMIXに関わるメンバーは全員カメラのことが大好きで、いつも使う人のことを考えて、具現化に向けて取り組んでいます。

その中で私達機構設計のチームは、見た目、使い心地、操作性などなかなかスペックでは言い表すことできない部分を作り込み、撮影道具としてのカメラを追究しています。

私達のこだわりが詰まったカメラを、是非一度手に取り、撮影を楽しんでいただければ嬉しいです。

個人的には、GM1のような小型の機種も設計していて楽しいので、またやってみたいですね。

【編集後記】

玉置さんと私

玉置さんに今回インタビューし、機構設計チームが様々な制約の中でデザインを具現化しながら、カメラの操作性や使い心地などに密接に関わっていることを知りました。

使い心地に配慮したグリップ形状など、スペックに現れない部分のこだわりも、マーケティング担当としてこれからしっかりユーザー様にお伝えしていきたいですね。

マーケティングを担当してからそろそろ1年になりますが、まだまだ話を聞いてみたいメンバーがたくさんいます。

普段LUMIX Magazineでお伝えしているようなカメラの魅力だけではなく、そこに携わる「中の人」も紹介し、もっと皆様に愛されるカメラブランドにしていきたいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!それではまた次回。

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