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【LUMIX Ability】カメラ初心者必見!明るさやボケ感をコントロールする「F値」について簡単解説!

LUMIXの機能やカメラの基礎知識をお届けする連載「LUMIX Ability」。

今回は「F値」について解説します!


F値とは

撮影:Chez Mitsu

F値とは、レンズから入る光の量を表す数値です。

レンズの内部にある絞り羽を開閉することにより、光の量を調節しています。そのため、F値は「絞り」「絞り値」とも呼びます。

F値が与える影響は様々ですが、こちらの記事では主に写真の「明るさ」と「ボケ」に着目して解説します。

F値が小さくなるほど絞り羽は開くため、F値が最も小さい状態を「開放」、F値を大きくしていくことを「絞る」と言います。

F値による写りの違い(明るさ)

左から、F1.8、F4、F8
(SS2000 ISO100で統一)

F値を小さくする(=絞り羽を開く)と、取り込む光の量が多くなるため写真も明るくなります。

F値を大きくする(=絞り羽を絞る)と、取り込む光の量が少なくなるため写真も暗くなります。

F値で明るさをコントロールするシーン

例えば、「太陽光が強くてシャッタースピードを1/8000に設定しても明るすぎる場合」はF値を大きくすることで暗くしたり、「子どもやペットなどの動き物を撮るためにシャッタースピードを速くしたい場合」はF値を小さくすることで明るくしたり、「ISO値もシャッタースピードも変更できないけど暗い場合」もF値を小さくすることで明るくしたりと、状況に応じてF値で明るさをコントロールすることができます。

F値による写りの違い(ボケ)

左から、F1.8、F4、F8

F値を変更するとピントが合う奥行きも変化します。この「ピントが合う奥行き」を被写界深度と呼びます。

F値を小さくする(=被写界深度が浅くなる)と、被写体の前後のボケが強くなります。

F値を大きくする(=被写界深度が深くなる)と、手前から奥までピントが合いやすくなります。

適正露出やボケ感を意識しながら、シーンに合ったF値を決定しましょう。

大きいF値が合うシーン

F10 SS1/125 ISO100
撮影:しふぉん

風景をはじめとした「手前から奥までピントを合わせたいシーン」では、F値を大きくして撮影すると任意の奥行きにピントを合わせることができます。

F5 SS1/320 ISO100
撮影:Ken Tanahashi

また、瞬間的にシャッターを切るスナップや、前列から後列までピントを合わせたい集合写真など、ピントが甘くなる可能性がある撮影でもF値を大きめに設定すると、ミスショットを防ぐことができます。

ピント位置に対して奥行きがある場合、被写界深度が浅いと任意の被写体にピントが合わない可能性があります。例えば、集合写真で被写界深度が浅い(=F値が小さい)と、前列の人にはピントが合っても、後列の人にはピントが合わないということも。

ピントを合わせたい奥行きを判断して、F値を設定しましょう。

小さいF値が合うシーン

F1.8 SS1/160 ISO100
撮影:久莉

花やポートレートなど「ボケを活用した表現がしたいシーン」では、F値を小さくして撮影すると被写体の前後がボケた写真を撮影することができます。

F1.4 SS1/100 ISO800
撮影・万城目 瞬

F値だけをコントロールするなら「Aモード(絞り優先)」

Aモード

絞り優先モードは、F値を自分で設定すると適正な明るさになるようにカメラが自動的にシャッタースピードを調節するモードです。

カメラの操作に慣れていない方はまずはAモードで、美しいボケ感やキリッとシャープな写真など、様々なボケの違いを楽しんでみましょう。

自分好みの表現がしたいなら「Mモード(マニュアル露出)」

Mモード

マニュアル露出モードは、F値やシャッタースピードを自分で設定するモードです。

ボケだけではなく明るさやブレも自分好みに調整したい方は、Mモードで撮影してみましょう。

F値はなにで決まるの?

F値はカメラではなく、レンズによって値が異なります。

明るい写真やボケの強い写真が撮りたい方は、レンズに記載されている「開放F値」が小さいレンズを選びましょう。

エントリーモデルに付属されるキットレンズは開放F3.5のものが多いため、より明るく、背景のボケた写真を撮影したい場合は、所謂「大三元レンズ」と呼ばれる開放F2.8のズームレンズか、開放F2以下の単焦点レンズがおすすめです。

LUMIXの場合、開放F値が小さいレンズには以下のようなラインナップがあります。

LUMIX S 50mm F1.8

「手軽に単焦点の解像感とボケ感を楽しんでもらいたい」という発想から誕生したF1.8シリーズの中でも、スナップからポートレートまで幅広い撮影シーンを楽しめる単焦点レンズです。

LUMIX S5II/S5IIXのキットレンズにも採用されています。

F1.8 1/8000秒 ©Viviana Galletta

LUMIX S PRO 24-70mm F2.8

S PROシリーズはライカ社の承認を得た、卓越した描写性能と美しいボケ味、印象的な立体表現を実現したズームレンズです。

自身が思い描く表現に合ったF値のレンズを選び、F値をコントロールして明るさやボケを活かした撮影を楽しんでください!


今回は、【明るさやボケ感をコントロールする「F値」】について解説しました!

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