![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121300618/rectangle_large_type_2_d675efffcba8ac5a6878922f1540d57a.jpeg?width=1200)
【LUMIX Ability】最大約1億画素の写真が撮影できる「手持ちハイレゾ」について
LUMIXの機能やカメラの基礎知識をお届けする連載「LUMIX Ability」。
2023年10月27日(金)に発売されたLUMIX G9PROIIでは、最大約1億画素の写真が撮影できる「ハイレゾモード」を手持ちで扱えるようになりました。
手軽に高解像な写真撮影を体感してみたいという方に向けて、今回は「手持ちハイレゾ」について解説します!
ハイレゾモードとは
![](https://assets.st-note.com/img/1698827097015-XEkIDPuFGa.jpg?width=1200)
LEICA DG SUMMILUX 25mm/F1.4 II ASPH.
F4.0 SS1/500 ISO500
@Keng Chi Yang
ハイレゾモードとは、センサーをずらして連続自動撮影を行い、合成処理を行うことで高解像画像を生成できる機能になります。被写体が持つディティールまでを繊細に描写します。
合成をPCで行うこともありますが、LUMIXのハイレゾモードではカメラ内で合成処理を行うことができます。
![](https://assets.st-note.com/img/1698828224791-sF4WfYZ1yn.jpg?width=1200)
実は冒頭で表示した画像は、こちらの画像を拡大したものになります。拡大してもシャープな質感を維持できるのが、このハイレゾモードによる高解像画像の魅力です。
LUMIXでは、ただ単に輪郭を強調して解像度を上げる訳ではなく、被写体に応じて適切な画像処理を行うことで、被写体自体の限界解像度を高め、被写体の質感を繊細に写し出します。線が太くなりがちなマイクロフォーサーズでも、繊細な描写が可能です。
ハイレゾモードは撮影時にブレが発生してしまうと正しく合成ができないため、基本的には動く被写体には向いておらず、撮影時には三脚が必要となります。そこで活躍するのが、ハイレゾモード設定で選択できる「被写体ブレの処理」!動く被写体をそのまま連写合成してしまうと、被写体のブレがそのまま記録されてしまいますが、MODE2を選択することで、被写体が動いた箇所のみを、連写画像の1枚目を合成するため、動く被写体が映り込んだ場合でも、静止した合成画像として表現できます。
手持ちハイレゾとは
![](https://assets.st-note.com/img/1698642722840-lo86TC5lxI.jpg?width=1200)
進化した画像処理エンジンや高性能なセンサー、強力な手ブレ補正によって、三脚を使用せずハイレゾ撮影を可能とするのが「手持ちハイレゾ」になります。
三脚を持ち運ばなくてもハイレゾモードを楽しむことができるため、撮影時の負担軽減に繋がります。
どんな写真が撮れるのか
それでは、実際にハイレゾモードで撮影した写真をご覧ください。
葉っぱ×手持ちハイレゾ
![](https://assets.st-note.com/img/1699579073222-WP76lvY16S.jpg?width=1200)
LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.
F4.5 SS1/200 ISO100
@三谷飾屋
葉脈の立体感や緑のグラデーションまで美しく描写されています。
動物×手持ちハイレゾ
![](https://assets.st-note.com/img/1698827918644-EuH6GyjeCc.jpg?width=1200)
LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.
F4.5 SS1/1600 ISO200
@三谷飾屋
動物の肌の質感や体毛の1本1本、体に刻まれたシワまで、繊細に写っているのがわかります。
動物に限らず、月や風景など被写体に寄って撮影することのできないシーンでは、ハイレゾモードで撮影し、後からクロップする。といった使い方もできます。
人工物×手持ちハイレゾ
![](https://assets.st-note.com/img/1699582907871-xaoobl9qNP.jpg?width=1200)
LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm F2.8-4.0 ASPH. POWER O.I.S.
F8 SS1/250 ISO100
人工物特有の線の美しさや金属的なツヤ感も描写されています。
スナップ×手持ちハイレゾ
![](https://assets.st-note.com/img/1698826727274-ApUeTbI6S5.jpg?width=1200)
LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm/F1.7
F1.7 SS1/800 ISO100
@Keng Chi Yang
三脚が不要になったことで、荷物を軽くしたいスナップ撮影においてもハイレゾモードを気軽に楽しむことができます。
設定方法
![](https://assets.st-note.com/img/1698385202611-0ffTazGtOs.jpg?width=1200)
カメラ左上のモードダイヤルを「ハイレゾ」に回すことで撮影モードをハイレゾに切り替えられます。その後、メニュー画面から「写真→画質1→ハイレゾモード設定」と進み、さらに細かな設定ができます。設定できる項目は以下の通りです。
![](https://assets.st-note.com/img/1698385175184-yEU03WTzEa.jpg?width=1200)
手持ち撮影
ONにすると三脚を使用せずハイレゾ撮影が可能です。使用には、手ブレ補正機構をONにしてください。OFF時は手ブレ補正機能は使用できません。
写真画質
写真画質は、通常撮影の設定と連動、もしくは別に「FINE」「RAW +FINE」「RAW」のいずれかから選択することもできます。後から編集したいという方はRAWデータで保存しておきましょう。
画像サイズ
解像度を優先する大きなデータ「XL」と解像度とデータサイズのバランスがとれた「LL」から選択できます。記録メディアに余裕があり、ハイレゾ撮影ならではの高解像画像を楽しみたい方は「XL」を選びましょう。
通常撮影同時記録
通常のデータを同時に記録するかを選ぶことができます。ONにすると1枚目の写真が、画像サイズLで保存されます。ON/OFFで切り替えができますので、目的に合わせ設定しましょう。
シャッターディレイ
セルフタイマーのように、シャッターボタンを押してから、シャッターが切れるまでの時間を設定できます。設定内容は以下のとおりです。
[30秒]/[15秒]/[8秒]/[4秒]/[2秒]/[1秒]/[1/2秒]/[1/4秒]/[1/8秒]/[OFF]
被写体ブレの処理(手持ち撮影OFF時のみ設定可能)
MODO1とMODO2を選択できます。違いは以下のとおりです。
・MODO 1
被写体ブレが残像のように見えます。
・MODO 2
撮影中に動いた被写体を検知し、その部分のみ合成処理を行わないことで、被写体ブレの残像を抑制します。※「手持ち撮影」がONのときは、MODE2に固定されます。
手持ちハイレゾで活きる便利機能(手ブレ状態スコープ)
ハイレゾ撮影時は画面がブラックアウトし、被写体の状態が確認できなくなります。そこで便利な機能が「手ブレ状態スコープ」です。
![](https://assets.st-note.com/img/1698316784996-JD4nqEsOHQ.jpg?width=1200)
「手ブレ状態スコープ」をONにすると、カメラのブレ状態を表すポインタが表示され、撮影時の手ブレ状態をひと目で確認できるようになります。
「手ブレ補正機能では補正できない範囲の手ブレが発生した場合、正しく合成ができない手持ちハイレゾ撮影」において、手ブレ状態スコープは「できるだけ手ブレを起こさない」ための指標になり、ミスショットの軽減に繋げられます。
Fnボタンに登録しておけば、任意のボタンを押すだけで表示/非表示が切り替えられるので、ぜひご活用ください。
S5II/S5IIXに「手持ち撮影」を追加
![](https://assets.st-note.com/img/1698642837642-8AOML27jIQ.jpg?width=1200)
10月24日(火)に公開された最新ファームウェアによって「LUMIX S5II」と「LUMIX S5IIX」でも、ハイレゾモードにて「手持ち撮影」が使用できるようになりました。お持ちの方は最新ファームウェアをダウンロードして、手持ちハイレゾをお楽しみください。
変更点
1.ハイレゾモードで、シャッタースピードが8秒まで設定できるようになりました。それに伴い、[長秒ノイズ除去]も使用できるようになりました。
2.ハイレゾモードで、手ブレ補正を働かせて、三脚を使わなくても解像度を高めた写真を撮影できる、「手持ち撮影」を追加しました。
最新ファームウェアのダウンロードはこちらから↓
今回は、「手持ちハイレゾ」について解説しました!
LUMIX Magazineではカメラの知識や撮影技術、クリエイター視点の制作風景や、メーカーの「中の人」が語る開発裏話などを発信しています。
是非フォローやスキをよろしくお願いします!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?