マガジンのカバー画像

⭐︎心揺さぶるストーリー⭐︎

12
読書好きな私が個人的に好きなポエムやストーリー。
運営しているクリエイター

記事一覧

色褪せない名演説

チャップリン 独裁者の演説 申し訳ないが、私は皇帝にはなりたくない。それは私の関わる事ではない。私は誰も支配、征服をしたくはない。寧ろ、私は皆を助けたい、ユダヤ人も黒人も白人も。 我々は皆お互いに助け合いたいと思っている。 人間とはそういうものだ。相手の不幸ではなく、お互いの幸福によって生きていたいのだ。 お互いに憎んだり、軽蔑したりしたくない。この世界には、皆の場所がある。この地球には養えるだけの余裕があり、大地は豊富な恵みに満ち溢れている。 生命の道とは、自由で美しい

引退間近のある高齢の大工の話

その大工は、もうそろそろ家を建てる仕事をやめて、妻と一緒にのんびり暮らそうと思った。 雇い主は、個人的な願いとして「もう一軒だけ建ててくれないか」と頼んだ。 大工は承知したが、真剣に仕事をする気はなかった。 粗悪な材料を使い、手を抜いた。 キャリアを積んだ優秀な職人の幕引きにしては、残念な仕事だった。 そして、家は完成した。 点検にやって来た雇い主は、玄関のカギを大工に渡していった。 「この家はあなたの家です。私からのプレゼントです」 大工は、大変なショックを

裸の王様

ある国に、新しい服が大好きな、おしゃれな王様がいた。ある日、城下町に二人組の男が、仕立て屋という触れ込みでやってきた。彼らは「自分の地位にふさわしくない者や、手におえないばか者」の目には見えない、不思議な布地をつくることができるという。噂を聞いた王様は2人をお城に召し出して、大喜びで大金を払い、彼らに新しい衣装を注文した。 大臣はじめ家来は皆、仕事の様子を確認しに行くが、自分が見えない事を言えずに仕立て屋たちが説明する布地の色と柄をそのまま報告した。その後、王様も確認したが、

もし、人生をもう一度やりなおせるなら

もし、人生をもう一度やりなおせるなら  Nadine Stair もし、人生をもう一度やりなおせるなら、 もっと失敗をして、 もっと馬鹿げたことをしよう。 今度は もっと間違いを犯そう。 もっとくつろぎ、 もっと肩の力を抜こう。 絶対にこんなに 完璧な人間ではなく、もっと、もっと愚かな人間になろう。 この世には、 実際、それほど真剣に 思い煩うことなどほとんど無いのだ。 もっと馬鹿になろう。 もっと騒ごう。 もっと不衛生に生きよう。 もっとたくさんのチャンスを

人間万事塞翁が馬

国境の近くにあった塞(とりで)の近くに住んでいた翁(老人)は、何よりも自分の馬をかわいがっていた。 その馬は、周りからも評判が立つほどの駿馬だったが、ある日突然、蜂に刺された拍子に飛び出してしまう。 一向に帰ってこない馬の様子に、周りからは翁に同情するほどだったが、翁は「これがきっかけで何かいいことが起こるかも知れない」とだけ言って、我慢強く待ち続けた。 すると、しばらくして、その馬が別の白い馬を連れ帰ってきた。しかも、その白馬も負けず劣らずの優駿で、周りの者は口々に何と

この時代に生きる私達の矛盾

この時代に生きる私たちの矛盾      ビルは空高くなったが 人の気は短くなり      高速道路は広くなったが 視野は狭くなり     お金を使ってはいるが 得るものは少なく      たくさん物を買ってはいるが 楽しみは少なくなっている。   家は大きくなったが 家庭は小さくなり   より便利になったが 時間は前よりもない。   たくさんの学位を持っても センスはなく    知識は増えたが 決断することは少ない   専門家は大勢いるが 問題は増えている     

最後だとわかっていたなら

最後だとわかっていたなら 作・ノーマ コーネット マレック 訳・佐川 睦 あなたが眠りにつくのを見るのが 最後だとわかっていたら わたしは もっとちゃんとカバーをかけて 神様にその魂を守ってくださるように 祈っただろう あなたがドアを出て行くのを見るのが 最後だとわかっていたら わたしは あなたを抱きしめて キスをして そしてまたもう一度呼び寄せて 抱きしめただろう あなたが喜びに満ちた声をあげるのを聞くのが 最後だとわかっていたら わたしは その一部始終をビデオにと

人間にもおける象の話。

飼われた赤ちゃん象は小さい頃から鎖に繋がれて餌を与えられ、それを当たり前に暮らしていた。 大きく育った象には、そんな鎖なんて直ぐに簡単に壊せる程の力があり、自由になれるという選択肢があるのに、それを決してしない。 それは、数年、何十年もかけて、そうなるように育てられて来たから。 その象は本当の自分の力量を知らない。 これは餌を与えてくれる人間への依存でもある。 この象の話を人間に置き換えると、 誰かに与えられることが当たり前に なってしまい自らが考えることを やめてし

価値観

『よく考えてほしい。 きみが何かを買うとき、 お金で買っているんじゃないってことを。 そのお金を得るために費やした時間で、買っているんだよ。 過ぎた時間とは、 きみの人生だ。 過ぎ去ったら取り返しがつかない。 だから、大切にしないといけないんだよ、 人生という時間を。 なかでも子ども時代はもっとも幸福な時期だ。 大人は子どもをせかさないてほしい。 子どもは遊んで、遊んで、遊んで、 幸せにならないといけない。 知識、知識、知識、情報、情報、情報、 と急いで与えないでほしい。

死ぬ時に持っていける唯一のもの

食べものもお金も貴金属も、いかなる所有物であっても、君が死ぬときには、持って行けない。 君の召し使いも、従業員も、君のとりまきで君の影響下にある人々も、君が死ぬときは、誰ひとり連れていけない。 死ぬときは、すべてを失う。 死ぬときに唯一この手に残るのは、君がこの人生で行動してきた身体の業(カルマ)と話してきた言葉の業と心の中で考えてきた思考の業、たったそれだけ。 君はその報いだけを受け取り、旅立ってゆく。あたかも影が人につきまとうがごとく、業は君を追いかけてゆく。 ゆえに

本当の正義とは?

アンパンマンの作者、やなせたかし氏は陸軍軍人として戦争経験があり、実の弟は、戦死。自身の飢えの経験より食べられないということが一番つらいことを知る。 そんな戦争体験から、正義の為の戦いなんてどこにも無く、正義はとても不安定である日突然、逆転することを体感する。 世界最弱ヒーローアンパンマンの始まり 正義の為に飢えた人のところまで空を飛んでいき、自分の顔をちぎって食べさせる。だがそうする事で、彼自身もエネルギーを、失い失速する。こんな風にちっとも強い訳でないけど、やらなけ

1マイル4分の壁

 人類は、1マイルを4分内で走りきる事が出来ないと言われて来た。 しかし、1954年にイギリス出身のロジャー・バニスターはこれまでには絶対に不可能だと言われ続けてきた1マイル(約1,6km)4分の壁を世界で初めて3分59秒4の記録で達成する。 その46日後、彼の最大のライバルだったオーストラリアのジョン・ランディが3分58秒の記録となり世界新記録を瞬く間に、破った。 その後も1年以内に続々と新記録がランディを含め23人もの選手によって1マイル4分の壁を次々と破っていった