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暗夜の住民に会いに。「水木しげる記念館」 と「鬼太郎列車」 / 鳥取④

2022.06.06
こんにちは。リュウグウノツカイにバイバイした後に向かったのは「水木しげるロード」。

水木しげるロード

『鬼太郎』で育ち、『猫楠』『古代出雲』を読み、見えないものを「視る」ということを水木センセに教わった私。

「とくに奇岩怪石のたぐいはなんとなくわれわれには知れないような信号を示しているような気がしないでもない」

水木しげるロードは、1993年に誕生した境港駅から水木しげる記念館まで約800m続く妖怪の道。

道の両側には177体の妖怪がいて〜何やら話しかけてきます。

足の指カワイイ。黙ってるコもいれば、見てーとアピールしてくるコもいて面白い。
古い榎の枝に馬の首だけ下がる「さがり」。ぶら下がっている手と目は人間、左目は馬で、右目と吸盤は蛸というハイブリッド。

妖怪神社

おっ、愛らしいシーサーの向こうに妖怪神社!

2000年1月1日午前0時に落成入魂式を行い創建された妖怪神社。

当社には、水木しげるロードにいる妖怪たちのふるさとして、また妖怪達が住みやすい自然環境を守り育てるための≪妖怪の郷≫の意が込められています。

妖怪神社

御神体は黒御影石と、樹齢300年の欅。水木先生が御神体入魂の折、「ここに目玉を~」と指差された部分が、「ポロッ」と剥がれ落ちたのが「目玉石」だとか。

振り向いたら綺麗なコがいた。

公園の電灯も目玉。

千代むすび酒造


慶応元年創業 境港の蔵元「千代むすび酒造」。

パッケージデザインが良かった。

妖怪ボトル全部揃えたい。

水木しげる記念館

2003年に水木しげるワールドの集大成として完成した「水木しげる記念館」。

2022年は水木しげる生誕100周年。
妖怪に囲まれて楽しそうな水木センセ。

妖怪オブジェやジオラマ、漫画ワールド、水木さんの人生絵巻などを見ているうちに、日常をちょっとずらした世界へ入り込んでいるのに気付きます。

日本が誇る大怪人 南方熊楠の生き様を描いた「猫楠」。愛読書。

「常識という垣根をとりはらえばじゃネ。世界はまるで違う…面白いことだらけよ」

「冒険家」水木しげる


「冒険家」を自負していたという水木さん。妖怪を探しに世界数十カ国を旅されています。

魔女の集会があると聞けばドイツの山中に、アイルランドへはケルトの妖精を探しに行き、精霊を求めて未開のアフリカや、人跡未踏のニューギニアの密林に足を運んできた。

水木しげる記念館公式ガイドブック

人々の生活や一族の物語が木の板に彫り込まれた、パプア・ニューギニアに伝わる「ストーリーボード」。水木さんは一目でこれを気に入り、製作を依頼したそうです。

左下に「水木しげるの一生」の題名が入ってるー

水木さんの梱包術。
片腕しかないことを感じさせないほど器用だったという水木さん。スーツケースが手荒に扱われても、買い込んだものに影響を及ぼさないというパッキングも見事だったそう。

ダンボール梱包の手際の良さに日通にスカウトされた私〜水木さんの梱包術に勝手に共感。

50歳を過ぎてから、楽園と妖怪を楽しみに世界中を旅している
私も自分の興味に真っ直ぐ忠実に生きていきたい、と思った。

旅のお供をした8ミリカメラも。

グッと刺さったのが、エッセイ「大英博物館の筆入れ」。

私は八年ばかり前に、妖精研究家の井村君江さんと英国に行ったことがあった。
大英博物館というものを初めてみた。一番上の階にエジプトのミイラの棺が置いてあった。
私は、それをみてヒジョーに驚いて、夕方になるまでエジプトのミイラばかりみていた。棺は、巨大で棺の中と外に、これでもかこれでもかというくらい、細かい字ともつかぬものが描かれており、それがまたなんともいえぬ迫力があって、ヒジョーにおどろいてしまった。
人間こうまで”再生”したいか、と思うほど再生への思いがこめられており、その迫力におどろき、これは”物”ではなく何かだと思った。
このミイラの棺は大英博物館の一番いいところに置いてある。
かえりに、売店に棺の筆入れが売っていた。
私は四個かってもってかえり、エジプト研究家になろうと考えたこともあった。

エッセイ「大英博物館の筆入れ」
うん、「これは”物”ではなく何か」よね。

ユニクロがパリ旗艦店出展時、現地の報道陣に配った記念スカーフ

のんのんばあとオレ

境港あたりでは、神仏を拝む民間宗教者のことを「拝み手」、「のんのんさん」と呼んでいました。漫画などに登場する「のんのんばあ」は、水木さんの生家に手伝いにきていた、影山ふさというおばあさんのこと。幼い水木しげるは、のんのんばあから妖怪や、あの世のことを教わりました。

のんのんばあが語ってくれる妖怪たち。ぬりかべカワイイ。
妖怪洞窟に潜むのは43体の妖怪。ここでも馬の首「さがり」と目が合う。

環日本海妖怪地図

会いたい妖怪いっぱいだけど、やっぱりハクタクだわね。

中庭

鬼太郎はゲゲゲの森をはじめ日本各地にいくつかの住まいを持っています。ここにあるのは木の家。

妖怪ランプ欲しい。

鬼太郎列車

境港に来たら鬼太郎列車!ということで駅へ。ギャーちょうど停まってる!!!

境港市と米子市を結んで走るJR境線に2000年8月に登場した「鬼太郎列車」。2005年には「新・鬼太郎列車」、2006年「ねずみ男列車」「ねこ娘列車」が運行。

駅へ駆け込む。

駅前で水木さんと鬼太郎たちが何やら話してた。
鬼太郎の足の裏カワイイ。

「電車の写真撮りたいんですけど、入場券pasmoで…」と言い終わらないうちに、駅長さんが「入って撮っていいですよー」「ありがとうございます!」

沿線上の各15の駅には、妖怪の名前がつけられているそうです。境港駅は「鬼太郎駅」で、米子駅は「ねずみ男駅」。

内装もカワイイ。
ロイヤルブルー x 茶色なんて!イイセンス。
天井見ながらゴロンと寝転んで米子まで行きたい。

駅長さんありがとうございました。

はしゃいでいたら、色々教えて下さった。
可愛らしい待合室。

鬼太郎交番〜

境港フェリーターミナル


フェリーターミナル格好良かったー

ターミナルカッコよかったのに…他の角度の写真上手く撮れてなかった。

米子鬼太郎空港

そして飛行機マークを見たら寄らずにはいられない空港。

ステンドグラスが美しかった!

鯨にへばり付いてる子泣きじじいも愛らしかった。

妖怪砂フィギュア


で、鳥取砂丘の砂で作ったねずみ男と遊ぶ。

境港ありがとう。

消印が鬼太郎なの。

続く








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