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季節の変わり目とストレスと

9月に入って幾分と涼しくなった。昼間はまだ気温が夏のようではあるが、日差しの感じとか、風の柔らかさにすっかり秋を感じる。朝晩はちょっと肌寒くて、タオルケットや布団のぬくもりにくるまるのが気持ちのいい季節になった。

が、季節の変わり目が純粋に喜べなくなったのはいつからだろう。季節を楽しむとか生活の移ろいを楽しむ、みたいな粋が理解できるようになったとたん、季節の変わり目に身体がついていかなくなった。

秋っていったらおいしいものじゃないですか。お芋とか、栗とか、梨とか。スーパーで並んでると心がうきうきするものじゃないですか。それは秋に変わらず、移ろいって楽しいじゃないですか。

しかし、この何週間か、わたしは体調をくずし、スーパーで買い物を楽しむどころじゃなかった。まず肩こりと首筋のこりが来た。いくら寝ても身体がほぐれない、疲れがとれなくなると、それは始まる。姿勢が悪いのか呼吸が浅くなって、息がしにくくなる。なんか全身がモヤッとして、かといって熱や倦怠感はない。疲れに覆われたような、そんな感覚になるとこれは、と思う。と同時に気分も落ち込む。なんなんだろう、しんどい。なんで?と一日何百回と思う。たわむれにヨガをやってみたり、「気分が晴れる音楽」とYoutubeで検索して聞いちゃったりなんかするけど、まあ変わりません。

「身体 不調 季節の変わり目」などで検索すると、出てくるのは「自律神経」というワードが多い。そのあたりが乱れるから不調が起きるんですって。で、整えるには規則正しい生活とストレスを溜めないこと。いやー、わかっちゃいるんですよ。わかっちゃいる。でもさ、もともと不器用でさー、仕事とか生活とか、手の抜き方がわからなかったりすんのよ。しかもこのご時世でしょ?ぱーっと飲むのとか、遊びに行ったり、美術館や映画を見に行くことを楽しみにしてた人間にとって尚の事、むずかしいよね、ストレス溜めないって。

ストレスは溜めないほうがいいに決まっている。それは重々わかっていて、できるだけそうならないようにしようと心がけては、いる。それでも、なにかに一所懸命になると、なにか守りたいというか、ここだけは譲れない、みたいな矜持?があったり、というか他人となにか協働してやらないといけないとき、溜まりません?そういうもんじゃない?みんなどうしてんの?

そういう日が何日か続いて、いよいよまずいな、心療内科でも予約するか…となっていたとき、いい対処法を一つ見つけた。

マッサージである。

心身ともに疲れているときって、そういうサービスを受けに行くのも億劫になる。他人と会わないといけないから。少なからずコミュニケーションが発生して、それなりの社会的なやり取りが求められる。

普段はなんとはなしにできても、体調が悪いとそれも嫌になる。今回は、そこを「えいや」で予約して、行った。行って、そんな長い時間ではないけれど、ほぐしてもらうと、おおお、まず息がしやすい。体中のもやもやがぱっと晴れた。身体は柔らかいんですけど、奥の方に硬さがありますねー、と手練っぽい、優しい感じの中年女性が担当してくれた。めっちゃいい。

それから、まずは身体の奥の硬さとやらを、自分でできる限りほぐそうと思い、ちょっといいマッサージオイルを買った。ラベンダーの香り(自律神経を整えるらしい)

なんとか、なんとか悪化しないでくれ、と祈りつつ、やっと梨を買って食べました。レンジで温めて食べると美味しくて、健康って大事なだあ、と当たり障りのないことを思った。

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