Nissy Entertainment 4th LIVE ~DOME TOUR~ライブレポート④
2023.3.25に札幌ドームにて最終日を迎えた「Nissy Entertainment 4th LIVE ~DOME TOUR~」今回のドームツアーでは、名古屋・東京に続き札幌においても鑑賞した私が独断と偏見満載でツアーレポをお届けする。なお思いのまま書き綴ったところ13000字を超す長文となったためいくつかに分けてお届けする。
「Dance Dance Dance」のサビの部分の振り付けを丁寧に繰り返し説明するNissy。
女も男も恥ずかしがらずにやりなよ、と声をかける彼の思いは、この時間は今しかない、ここに来ようと決めて、チケットを取って、当日ここに来て、みんなで同じものを見る、この瞬間は今しかなくてそれは奇跡なのだから、思い切り楽しんで帰ろう、と一貫したものがある。
思い切って踊って歌って幸せな気分で帰ろう、その思いでサビのフリをレクチャーされる。正直、公演をいくつか周り、過去にもライブに来たことがあり、MVも繰り返し見ていればこのフリはマスターしきっているのだけれど、毎回初めての人用のフリ解説を素直に聞き、言われたように練習する。そして本番ではそれ以外の覚えているフリもきっちり踊る。
そこまでがこの楽曲の全てなのである。
ちなみにチアリーディングが登場するMVに合わせて、毎回この一曲のためのポンポンが発売されるのだけれど、オペラグラスとペンライトと後半に登場するタオル回しのタオルとで案外両手が忙しいので、ここ数回のライブではポンポンは持参しなくなった。余談。
圧巻のラインダンスを見せてくれた、チアリーダーダンサーズが捌けた後は、「The Eternal Live」
この楽曲中、メンバー紹介があるのだけれど、それぞれにスポットがあたっているとき、ステージの端っこで待機しながら場を盛り上げるNissyをそっと確認するのも、その場ならではの醍醐味。ただし最後はセンターに入り、クールなダンスを存分に見せてくれるのでそのギャップもまたいい。
それが終わると一息ついてのMCタイム。
割と冷静な時はすぐに「座ってくださいね」とNissyからの優しい注釈がつくのだけれど、さすがにラスト札幌。しばらく喋ってから、あ、と気づいたように「座ってくださいね」の一言が出た。
その前に開口一番「札幌ドームまでの道のりは本当に長った」と絞り出すように叫んだNissy。18歳で上京、いろいろあってライブができないという異常事態を乗り越え、10周年という記念すべき年にようやく、故郷である札幌に帰って来られた、ということで感激もひとしおのようである。札幌へはソロとしては過去アリーナツアーで来たことはあるのだけれど、今回はそれよりも大きな規模での凱旋ライブ。
「数ではないけれど」と前置きした上でも、6大ドームをやるということには大きな意味があるのだと語ってくれた。
これも何度かMCやインスタライブなどでも聞いたことがあるのだが、Nissyがドーム公演をやるというのは自分自身のためでもあるし、ファンのためでもあるのだ。
ドーム公演をやったことのあるアーティストということは、誰のファン?と聞かれ、Nissyです、とみんなが胸を張って言えるんじゃないか、ファンとしての自信になるんじゃないか、そんなことを繰り返し言う。
ファンはファンである以上、周囲の人が知っていようがいまいが構わないと思う人が大多数なのだとは思うけれど、ファン以上にファンのことを考えるのがNissy。
いわゆる「売れている」アーティストとしてカテゴライズされる人たちは、テレビでよく見る、とかドラマの主題歌、映画主題歌の常連、とか、初登場オリコン1位とか、世の中の人にとってわかりやすい指標があるものだと思うけれど、そういう意味ではNissyは露出の少ないアーティストである。
Nissy自身もこの日のMCで語っているが、彼自身がランキングをそこまで重視していないし、どうして作品に順序をつけなければならないのだろうと常々疑問に感じている。けれど、ビジネスを考えると必ずしも無視できない現実がある。その狭間で揺れ動く矛盾した思いのようなものが見え隠れするのだけれど、そんな中でツアーを発表した日から予定を立て、チケットを申し込み、当選してここまで来たファンたちには感謝の気持ちでいっぱいだと深々とお辞儀をして、思いを表してくれた。
札幌ドームは地理的なことと、その規模から言って完売にするのは困難なドームとして有名らしいが、発売以降完売となり、追加席を検討するほどだった。それにはNissy自身も何度も「どうしてなんだろう」「わからん」とその思いを吐露しているが(もちろん嬉しいのだけれど、という思いの向こうに)よくよく考えても、見渡す限りペンライトの光で埋め尽くされるこの日の会場は異常とも言える熱気に包まれ、圧巻の光景であった。
と真面目な話が続いたと思ったら、突然「スタンドの人、なんか油断してない?」と見えてるからなーと合図を送るNissy。
見えてるぞ、俺視力2.0だからな、人間ドック行って、最初は機械で測ってたけど、1.5以上は測れない、そこでボードに移って今度はそこで、はい2.0ですねって、と突如視力の測定結果の披露とあいなる。瞳、キラキラだもんなとうっとり聞き入っていると、今度はアルバム作りの話へと話題が移る。
⑤へ続く
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