「活動キネマが　きょるけん」詩―＃青ブラ文学部「＃気になる口癖」企画参加作品

僕の　おじさんは　痩せてる
何処でも　岡山弁で大声でしゃべる
時々　何を言っているか
よくわからない

僕が　夏休みに遊びに行くと
顔を　笑顔だらけにして　大歓迎
「ケンちゃん　よう　きんさった！！」

おじさんは　大の映画好き
映画をみるために　街までいく
新しい映画が　映画館にかかると
「ケンちゃん　活動キネマに連れてっちゃる。
今度のは　でぇれぇ（とても）
面白いのが　きょるけん」

「えっ？　活動キネマって何それ？？」と僕。
「映画じゃけん　ゆくじゃろ
勉強も　ちーたぁ　やすみんさい」

「活動キネマに　連れてっちゃる」は
おじさんの　口癖
映画を見終わると　おじさんは
よく涙を流してた
「赤穂浪士」の　映画の後は
日本手ぬぐいが　ぐっしょり・・・

今も　映画館の　前を通ると
おじさんの　この懐かしい口癖が　
空のどこからか　響いてきて
おじさんと　隣同士で
映画みて　泣きたくなる

山根あきら様の #青ブラ文学部 お題 | 気になる口癖の
企画に参加させていただきました
どうぞ　よろしくお願いいたします

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