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地獄といえば全興寺


大阪市平野区にある高野山真言宗の寺院。平野薬師とも呼ばれる。「平野の町づくりを考える会」の事務局があり、平野町ぐるみ博物館を含め、さまざまな町おこし活動をおこなっている

地獄といえば、平野の全興寺さん。「ぜんこうじ」ではなく「せんこうじ」と読みます。
今から1400年前、聖徳太子が薬師如来さんを安置されてできた古いお寺さんです。
平野は大阪でも独自に発展した環濠都市ですが、全興寺からまちが形成されていったと言われています。
ここには地獄堂がありまして、怖い地獄を体験することができます。

全興寺の境内にある地獄道

閻魔王と他の9人の王、つまり十王がいらっしゃいます。そして、三途の川のほとりにいて、僕たちの服を剥ぎ取って衣領樹の枝に掛けて罪の軽重を計り、三途の川の渡り方を決める奪衣婆がいます。
鬼もいます。かなり怖いですねー。
最後に、閻魔王が「こんなところに行かぬよう、悪いことをせず、自分の命を大切に」と諭してくれます。
地獄曼荼羅の3D版というか、立体地獄絵です。地獄の釜もあるし賽の河原で石積み体験もできます。地獄ワンダーランドですね。

左手に十王のうちの9人の王がおり、残る1人、閻魔王が右手に鎮座している
卒獄(鬼)のみならず、奪衣婆もいる
境内の外には地獄の窯などの地獄が再現されている
賽の河原で石積み体験もできる

でもね、地獄だけじゃなくて、極楽にも行けるのが全興寺さんのいいところなんです。しかも地獄が入場料100円なのに対して、極楽は無料!

「ほとけのくに」と書かれた極楽
内部には、曼荼羅を描いたステンドグラスの床があり、ここで瞑想できる。周囲には水が張られている

境内の地下には「ほとけのくに」という多数の石仏に囲まれた空間があり、四国八十八箇所霊場から採取した砂を納めた手すりがある階段を下りたところに、曼荼羅がデザインされたステンドグラスがあります。
余談ですが、このステンドグラスの周囲のスペースには水が張ってあって、僕、ここに水が張ってあると思わなくて、座ろうとしてずぶ濡れになったことがあります。
天国のはずが地獄になったという。暗いからよく分からないんですよね。エラい目に遭いました。

そしてやはり、お地蔵さんがいらっしゃいます。 閻魔さんとお地蔵さんは、どこに行ってもセットです。

閻魔さんのいるところ、必ずお地蔵さんがいらっしゃる

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