伝統を受け継ぐことに「カッコよさ」を感じるには

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このブログでは、２０１９年７月にうつ病を発症し、それをきっかけに同年１２月からブログを始めて、それ以降、９００日以上毎日ブログ更新してきた、しがないサラリーマン弁護士である僕が、日々考えていることを綴っています。

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【　今日のトピック：世代のつながりを感じる　】

これからの時代は、自分で何かを始めるのではなく、既に存在するモノゴトに「あやかる」ことが大切らしいです。

人口増加局面では、広がるマーケットを対象に、各自が新規ビジネスを展開し、個人で競争することが成功への近道でした。

昭和３０年代～５０年代にかけてのモータリゼーションのさなか、道路沿いにガソリンスタンドやドライブインが次々の新規オープンしたのは、この「各自が新規ビジネスを展開し、個人で競争する」の象徴的な出来事だと思います。

しかし、今は違います。今は、既に存在するものを活かし、次世代へバトンを繋いでいく時代です。

ただ、そのためには、価値観を大きく展開する必要があります。

これまでは、各自が「一国一城の主」となることに価値があったわけですが、これからは、既に誰かが作ったものを次世代へ残すことになります。

手垢のついた言葉で言えば、「伝統を受け継ぐ」ということです。

マーケットが縮んでいて、若い世代がどんどん減っているわけですから、新規ビジネスにたくさんお客さんがつくのは見込めないので、「伝統を受け継ぐ」に舵を切るのはやむを得ないとは思います。

ただ、ついこの間まで、「一国一城の主」が良しとされていたわけですから、いきなり「伝統を受け継ぐ」なんて言われても、そう簡単に考えを変えることはできません。

やっぱり、「一国一城の主」ってカッコいいんです。

新規にビジネスを展開し、お金を儲けて、マイホームを買う。

この生き方がカッコよく見えているようでは、「伝統を受け継ぐ」ことなんてできません。だって、「伝統を受け継ぐ」がカッコよく見えていないからです。

「伝統を受け継ぐ」がカッコよく見えるためには、前世代と自分、自分と次世代が「つながっている」ことを実感する必要があります。

おそらく、かつての人類は、そういった「つながり」を感じて生きていたはずです。

人類というのは、例外なく、ひとりでは環境を生き残ることはできませんでした。「コミュニティ」として生き残ってきたのが「ホモ・サピエンス」という種の大きな特徴です。

仮に、宇宙人が『地球の生き物図鑑』を作ったとしたら、「人間（ホモ・サピエンス）」というページには、その特徴として「集団生活」とか「コミュニティを作る」という言葉が必ず並ぶでしょう。

で、「コミュニティ」として生き残るためには、必ず「中心」が必要で、この「中心」の役割を果たしたのは、「宗教」や「物語」です。

過去・現代・未来をつなぐ「宗教」または「物語」が、そのコミュニティにあって、だから、コミュニティをコミュニティとしてまとめ上げることができていたのです。

だから、人類にとって、過去・現代・未来の「つながり」を感じるのは、全然難しいことではありません。ご先祖様たちは、ずーっと「つながり」を感じながら生きてきたわけですから。

ただ、今の時代は、「つながり」を感じなくなってしまっています。「つながり」って、「しがらみ」に感じることもあって、この「しがらみ」から逃れられることのラクさに、僕を含めた多くの人が飛びついてしまっています。

だから、つながりよりも「ラク」を優先してしまいます。

「つながりカッコいい」がきちんと確立されないと、「つながり」を求めるようにはならないと思います。

うーん、どうすりゃいいんでしょうか。友だちがたくさんいるのがいい、という感じでもなくて、なんというか、前世代から受け継いだバトンを後世に渡すことが「カッコいい」という感じなんですよね。

大きな視点で言えば、「日本」という国を後世に残すことが「カッコいい」んだと思います。

その意味では、男系というルールを変えないまま２６００年も続いてきた「皇統」を残すのがカッコよさそうです。

あと、残すべき伝統は、おいしい水と農産物ですかね。これを後世に残すのがカッコいいような気がしてきました。

日本は、間違いなく、世界でいちばん食材が豊富だと思います。おいしい食材が、本当にいろいろ揃っています。

しかし、敗戦→高度経済成長→不況、というトリプルパンチのせいなのか、世代から世代へ伝統を受け継ぐという感覚がどうも欠けています。

伝統を受け継ぐことが「カッコいい」と思うためには、なかなか前途多難ですが、受け継ぎたいと思える「伝統」（受け継ぐことが「カッコいい」と思える伝統）に出会えたらいいなと思います。

それではまた明日！・・・↓

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