子どもとの日常1

午前中。パソコンの電源を入れ、LINEWORKSを立ち上げる。こっちから「準備OK?」と送ってしばらく待った。

5分後に「つないで良いですか」と来て、ビデオ通話にする。

「おはよう。すごい、眠そうだね」
「さっき起きたから」
「昨日も遅くまで部活だったの?」
「そう。マジねむ」

今は施設に訪問することができないので、オンラインで話をしている。高校生になってからは、普段は学習よりもお話がメインになり、テスト前は学習がメインとなる。学校、部活、バイトと毎日くたくたになりながら、頑張っている。この前は部活の大会で優勝して、賞状を見せてくれた。

話をする中で家族の話をすることがある。きょうだいが同じ施設にいる子どももいれば、そうでない子どももいる。きょうだいは家族と暮らしているけど、自分だけ施設にいるということもある。第三者からでも「なぜ?」と思うのだから、たとえ本人にその理由を示されたとしても、本人はそれ以上に「なぜ?」でいっぱいだろうと思う。そのような感情をどうにか自分なりに処理しながら、集団生活を送り、勉強したりしている。

学習支援というと、5教科の学習をすることがフォーカスされるけれども、それよりもまず大事なのは、約束した時間に会いに行って、挨拶をして、たわいもない話をしながら、時に少し真面目な話をしながら、同じ時を過ごしていくこと。そして、その日々をお互いの心に貯めていくことで、その子にとって安心できる空間(存在)へと近づいていく。それが土台とあって、ようやく学習へと一歩踏み出す。

NPOの運営や子どもとの関わりなどを中心に記事を投稿します。サポートしていただいたお金は、認定NPO法人Kacotamに寄付をして、子どもの学びの場づくりに活用します。