令和の歳時記 ノコギリクワガタ
ノコギリクワガタって本当に芸術的な体をしていると思うのですよ。小さい頃に初めて見た時って、息が止まるほど見つめた記憶があります。
アゴから伸びる流線型が背中へと繋がり、お尻の先端までどくどくの丸みを持ち続けているのです。
ひとことで言えば「やさいさ」を感じるさせてくれる昆虫なのです。
「昆虫のやさしさってなに?」と笑う方のいるでしょう。
例えばスズメバチって、優しいイメージはないと思うのです。理由は“刺される”つまり“危険”な昆虫であると印象つけられているからです。
もちろん、これはテレビなどで、毎年放映されるスズメバチを除去する番組の影響で悪者扱いされてしまったのが大きいです。
でも、スズメバチを初めて見た人も第一印象で、おそらく「怖い」と思う確率は高いです。
その点、ノコギリクワガタは第一印象で、そうならないと思うのです。子どもの心は絶対的に掴みます。女性の心も掴むと思います。
それが、ノコギリクワガタの“デザイン性”の魅力だと思うのです。
気性の荒くないです。手のひらに乗せてみると、その柔らかな歩き方にお行儀よさを感じます。
背中を撫でると、スベスベしていて気持ち良いです。ピクピクする仕草がとても可愛いです。
このクワガタは都市部の森でも容易に見つけることが出来ます。
個体差の変異も楽しめます。色んな個体を捕まえて観察してみるのがオススメです。
断然、横から見るのが良いです。アゴの先端から、頭、胸、腹へと繋がる“山の稜線”のような美しいデザインを堪能しましょう。
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