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【ネタバレ感想】映画『ドライブ・マイ・カー』「生きなきゃいけない」「何度でも観たい」「吸引力が半端ない」

『運だぜ!アート』ツイッターアカウント

「とても素晴らしい映画」です。大声をあげて「観に行ってください」と宣伝しています。心の芯まで響いてきます。

映画の演出も秀逸です。落ち着いています。大仰でわざとらしいセリフなどありません。見せ場を意識した派手なアクションもありません。とにかく静謐で、淡々と進行していくのです。スクリーンに吸引してきます。あるいは、自分が映画の舞台の端っこにいるような感覚にさせてくれます。

恐るべし!濱口竜介監督です。黒沢清監督の『スパイの妻 劇場版』でも脚本を書いています。いま現在「日本一」の映画監督であることは間違いなしです。わたしの中で本年度No. 1映画確実だった『すばらしき世界』の真横に躍り出てきました。

西川美和監督も作家性が高い映画を撮ります。しかしながら濱口監督の“クリエイティブ性”の高さは驚愕させられました。原作は村上春樹です。彼の短編作品3本を上手く編んで脚本に仕上げています。

それどころか、「ワーニャ伯父さん」「ゴドーを待ちながら」という時代を超えて世界中で愛されている演劇要素を盛り込んでいるのです。驚きです。

映画は3時間尺ですが「一瞬」で終わる感じ、あるいは「もっと観たい」と思わせてくれる物語でした。多くの人は「次はどうなる?」を追いかけ続けての結末だったのではないでしょうか。

すごい映画でした。



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