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【小説】生かされているということ

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処女作です。実体験をもとに書いています。
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#心肺蘇生

【小説】生かされているということvol.11

6月10日午前8時半、妻が目を覚ました。 起きたらいきなり病院で混乱している様子だったが、私…

【小説】生かされているということvol.10

6月9日午後6時半、自宅に戻った私は、母と一緒に娘のごはん、風呂…妻と一緒にしているいつも…

【小説】生かされているということvol.9

6月9日午前7時半 ECU前待合室。 先ほど妻の顔を見てきた。 顔色がよくなってきている?と思…

【小説】生かされているということvol.8

待合室に戻ってきた私は、家族や親族に妻の様子を伝える。 もう待つしかない。 その後入れ替…

【小説】生かされているということvol.7

時刻は、7時半過ぎ。 ドクターからの説明は続いていた。 「目が覚める確率は、50%です。」 …

【小説】生かされているということvol.6

時刻は6時50分を過ぎた。 場所は緊急搬送された治療室前の待合室からHCU・ICU前の待合室に移…

【小説】生かされているということvol.5

時刻は、6時半を過ぎていた。 病院にきて、すでに30分は経過していた。 …… 実は、2年前に、妻の祖母が同じ病院に運ばれて亡くなっている。 心筋梗塞を起こし、緊急搬送された。一命はとりとめたが、心肺停止状態が長かったために、結局目が覚めないまま、約1か月後に亡くなった。 …… そのことが思い出され、イメージしたくないのに、どうしても最悪の場合を考えてしまう。 人間は欲深いものだ。 倒れたときは、命だけでも助かってくれ!と思っていたのに、次は、目が覚めてくれと願

【小説】生かされているということVol.4

妻は一命をとりとめた。 AEDがないとこの世にはいなかっただろう。 妻は先月31歳になったば…

【小説】生かされているということvol.3

6月8日4時57分 近づくサイレンの音を聞きながら、心臓マッサージを繰り返す。 すでに、心臓…

【小説】生かされているということ vol.2

2020年6月7日(日) AEDが鳴り響く前日。いつもの日常だった。 妻は、サービス業をしていた…

【小説】生かされているということvol.1

AEDが作動する音が2回鳴り響いた。 2020年6月8日(月)4時49分 妻の異変で目が覚める。 コ…