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続・何者にもなれなくたって、いいじゃない。

フリーライター、一田憲子さんのwebサイト『外の音、内の香』を読むことが、わたしの朝の習慣になった近ごろ。

いつも目にしている情景が、一田さんの表現から得た気づきによって、鮮明に浮かびあがってくることがある。

私の夢は、
おばあさんになっても、
誰かに会って「へ〜っ」と感動し、
その刺激を、自分の家に持ち帰ったら、
自分の暮らしがちょっと変わる……。
そんなささいなプロセスを、自分の文章で綴っていくことです。

器好きの人が器屋さんを営むように、
パン好きの人が
パン屋さんをオープンさせるように、
花好きの人が、自分の花屋さんを持つように
私も、そんな「書く」ための舞台を
作りたいなと思いました。
『外の音、内の香』Aboutより


「私を見つけて」プロジェクトという特集・連載の中でとりあげられていた、“写真と文”の七緒さん。

何者かになりたいという気持ちが人一倍強かった、フォトグラファー/ライターの七緒さんが、もう誰かにならなくていいと気づき、“写真と文”という肩書きで活動をはじめるまでの物語。


この記事に書かれた言葉が、これまでわたしの見ていた情景を、くっきり浮かびあがらせてくれた。雨のやまない世界に光が射して、水たまりや雨露をきらきら照らして、ああ、長い雨の降る時期はもうすぐ終わるんだなと、気づかせてくれたような。

高校生、大学生の頃から、自分が「何者かになりたい」という気持ちが人一倍強かったんです。でも、「何」になったらいいかわからない。とことん自分に自信がない。その「何者かになりたい気持ち」と「ものすごい自信のなさ」が共存して、とにかく苦しかったんですよね。
写真と文・七緒さん vol.1
彼女を撮っている瞬間が最高に楽しくて、まるで「ゾーン」に入っているみたいでした。「私はこれだな」って思ったんです。・・・そこまではプロローグみたいな感じで、ようやく人生をかけてやっていきたい、ということが見つかった感じだったんです。
写真と文・七緒さん vol.2
私は私でしかないから、他の誰かのようにならなくてもいいなって思ったんです。私は、私が大事にしている写真を撮ることや文章を書くことで生きていけばいいんだって。自分がちゃんと写真や文章を書く技術を磨いていけば、行き着くところにちゃんと着くだろう、って思えるようになりました。
写真と文・七緒さん vol.3


こどもの頃から本や文章を書くことがだいすきだったのに、すきなことや趣味を聞かれたとき、自信をもってそれを答えられなかった。みんなに暗いって思われたくないっていう、ただそれだけで。

最近Instagramやnoteをはじめて、世の中にたくさんの同胞同類がいたことに気づいた。わたしにはすきなことを仕事にすることだってできたのだなと、そんなことに気づかず生きていたことを知った。

何者かにならなきゃ。人の役に立たなきゃ。誉められたい。認められたい。・・・それを目指して何になるのだろう。じぶんがすきなことをしていれば、じぶんを輝かせる努力をしていれば・・・それらは結果として手に入るものなのに。

今の臨床心理士(カウンセラー)という仕事もすきだけれど、来年度は本を読んだり文章を書いたりすること、だいすきなことに、エネルギーをもっともっと注いでいこうと思ったのでした。

あなたのだいすきなこと、noteでみせてくださいね。

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