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即読み返せて、これは持ってて損はないだろう1冊



「 人生終わらせてぇ 」とふと思った経験ある人は多いと思う。というより誰しもが少なくとも2.3度くらいは過ぎったことあるでしょう
(知らんけど)

その「終わらせたい」「死にてぇ」の本当の意味、さらには対策がまとめられた本を見つけた。


今回は


水島広子  著
細川貂々  イラスト

「消えたい」「もう終わりにしたい」あなたへ


いつもはAmazonのリンクをそのまま貼っていますが、何故か失敗から進まないので題にリンク付ける形にしました。

著者の水島広子さんは対人関係療法専門クリニックの院長をされています。
2000~2005年まで衆議院議員として児童虐待防止法の改正に取り組んだ経歴も持っておられます。(巻末を参照)


メンタル関連の本は数多く存在するものの、この本最大の魅力は全体で120ページ程で文字数も少なめという点。
それでも重要な項目の数々で非常に読みやすかったです。

大抵は少なくとも200ページ以下が短い本という基準かもしれないがここまで薄く時間かけずに読める本は相当珍しいと思う。


読んだ中でここ特に重要かなと思った箇所をピックアップして書いていこう。


「死にたい」という気持ちの正体

漠然と「死にてぇ」とはなるものの実行する人は少ないと思います。

実は本当に自死に陥る人は「大切な人に別れを切り出された」や「著名人の自死」などの要因が多いとのこと。

ちなみにこの本の巻末に「自死を選ぶきっかけ」もまとめられていますので予防のために覚えておきたい人にもオススメです。

話逸れましたので「死にたい」の正体に移りましょう。
著者曰く

患者さんが本当に望んでいるのは、「死ぬ」ことではなく、「こんなに生きづらい人生からおりたい」「苦しい努力はもうやめたい」ということ

5ページ

よくよく考えると「それな〜」と納得ですが視野が狭い時などに気づけない点だなと読んだ時に驚かされました。

「死にたい」という気持ちが芽生える動機があるはずなのです。

この感想では、その対処法の1部を選んで紹介することにします。



解決手段は「自己肯定感」

人はなぜ「消えてしまいたい」「もう終わりにしたい」と思うのでしょうか。それは、今の自分のままでは生きていくのがあまりにもつらいからです。

16ページ

ここまで書くと極論で自己肯定感になるよな〜とは私も思った。

著者が本書で述べる自己肯定感を

自分に対して無条件の肯定的な関心をもち、ありのままの自分を優しく受け入れる」のが自己肯定感の私なりの定義です。そのために必要なのは、まず、「自分に嘘をつかない誠実さ」です。

51ページ

とも書いていました。

「○○ならできる」「私はここなら負けない」という自己肯定あるあるではなく「今できなくてもこのままでいいから頑張ろう」くらいの心持ちでいいということです。



「べき」を手放す

とは言うものの突然開き直りで「今の私でいい!」と明るくなるのも難しい話でしょう。

そもそも生きづらい世の中を作った要因は社会というより「べき」という同調圧力です。

・しんどい、けど周りも頑張ってるし社会人たるものむち打ってでも頑張るべき
・交友関係を増やすべき
・結婚すべき

などの社会が勝手に決めた常識が生きづらい世の中を作っている。

この刷り込まれた常識を簡単に手放すのは難しいでしょう。
著者もまずは「べき」を意識すると提しています。
その「べき」を意識した時に「本当にそうなのだろうか?」と自問自答する癖をつける事が重要ということでしょう。

例えば

「人間関係、人脈は多い方がいい」と言われても1人でいることが好きな人もいますし、1人には集中して創作や希望業界向けてのポートフォリオ作りに没頭できるようなメリットも存在します。
気づかれする人や人間関係絞りたいミニマリストの人もいますし友達100人が正解って訳では無いですもんね。

「結婚すべき」と言われても、結婚で得られるメリットとデメリットを考えれば自分にとって納得いく選択が見つかるでしょう。
結婚すれば2人の時間を堪能しやすい。子育てを体験できるなどのメリットも存在します。
逆にいえば1人になりづらい。離婚時に財産分担されるリスクが生まれる。どこかで聞いた話ですが最近の若い人のイメージだと「この先恋愛できなくなる罰ゲーム」みたいな認識すらあるようです。

どちらにせよ自分で一度考えたうえで判断を下す習慣づけが大切ということです。

幸い私の場合、都市伝説で有名な関暁夫さんからの「信じるか信じないかはあなた次第」を何度も聞いてきた人なので習慣づけに早々時間はかからずに受け入れることができました。
(関さんはおそらく、思考停止せず自分で触れることを習慣にせよ!に近い認識で生きろというメッセージを私たちに送っているように解釈してます。)


「現在」に集中する

「べき」を手放す同様に大切なことに「今」に集中することがあります。

私たちがもっとも力を発揮できるのは、「現在」に集中しているときです。

27ページ

何かに没頭している時に人間は不安など感じる暇すらないというわけです。

コンサートに熱中してる時。
プラモデルを組み立ててる時。
映画を見てる時。
ゲームをプレイしてる時。

など自分が好きなことをしている時は不安を考える暇など無いのではないでしょうか?


オードリーの若林さんは「ネガティブを潰すのはポジティブではない、没頭だ」と何かで仰っていました。

この本で出てくる考えに「非生産的」という単語が出てきますが雑念を取り払える時間は何より自分を自分らしくしてくれるというわけです。

すなわち、不安感じてる暇あるなら自分の好きなこと、没頭できる事に全集中せよ!というのが一応の結論でしょう。



この本は他にも
・休養の重要さ
・孤立していると感じている人向けの助言
・自分に絶望する人向けのアドバイス
・親との関係に悩む人への助言

などすぐ読める本とは思えない程アドバイスてんこ盛りです。


・「人生終わらしたい」と過ぎってしまう方
・自己肯定なくなってるな〜と思った方
・周りに苦しんでる身内がいる人
・孤独だなと悩んでいる人

などにオススメです。

Amazonのページどうしても貼れなかったので文字でリンク貼る形で置きます。
読みたいと思った方は是非。



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