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高さへの憧れ

私の祖母はテレビでサッカー観戦をするのが
好きでした。
男子サッカーも女子サッカーも
両方見ていました。
(知識はなくただ応援するだけ)

ですが幼き頃の私はサッカーに
興味はありませんでした。
いつもワガママを言わない祖母がサッカーだけは
見せてとリモコンを握りしめていました。

リモコンをタオルのように振り回しながら、
時にはメガホンのように叩いたりしながら歓声を
上げて応援している祖母を見るのが好きでした。

いつもなら応援している祖母しか見ないのですが
1度だけ目を引かれて夢中で見た試合があります。


それは
2011年 なでしこジャパン W杯決勝戦



私は当時、サッカー=男子 しか輝けないと
思っていました。
(よくテレビで見るのは男子だったから)


女子だから目を引かれたとかではなく、
性別関係なくかっこいいって思ったんです。
私は球技が好きでよく友達と
サッカーをして遊んでいました。
でもサッカーをしているのは男子ばかり。
だからこそ、なでしこジャパンという
女子サッカーが新鮮で目が離せませんでした
どの選手も一生懸命で最後まで諦めずにプレー
している姿が素敵でカッコよかったんです。


特に私は澤穂希選手に夢中でした



チームメイトの良さを引き出しつつチームを
プレー面でもメンタル面でも引っ張っていく
澤選手がすごくかっこよかった。と
今でも思います。



もっと女子サッカーをテレビで
放送してくれたらいいのに。
だったらもっと女子サッカーのカッコ良さに
気付けたのに。なんて思ったりします。


どのスポーツでも日本選手は他国の選手より
背が低くまた体格の差もあり不利だと
言われがち。
だから、150cmもない私は嫌という程
身長の壁にぶち当たり続けているから諦めて
いました。
だからこそ身長や体格に屈折せず闘っている
なでしこジャパンがめちゃくちゃカッコ良くて。

ただひたすらカッコ良くて。
ルールすら分からないけど祖母と一緒に声を上げて応援していました。
この試合の優勝がすごい快挙とは知らずに。
(後々 めっちゃすごい瞬間を見ていたんだと
 知りました)


なでしこジャパン、澤穂希選手に憧れて
地元小さなサッカークラブに入りました



予想通り男の子ばかり。
年下の男の子と2年間ほど週1だったけど
通っていました。
通っていたサッカークラブが小6までしか
在籍できなかったのでそこで辞めて
しまいましたが。
とても楽しかった。
リフティングはできないままだったけど笑
本当に楽しかった。


中学校でバレー部に入部

バレーは嫌いだったけど友人に誘われたりと
色々な経緯があり勢いで入部しました。
入部を決めた1つは2個上の同性の先輩が
カッコよかったから。笑
私がサッカーを始めたのも
バレーを始めたのも
かっこいいから。憧れたから。
我ながら単純だなぁと笑
きっかけなんてあってないようなものだと
この時思いました。


やはり身長の壁にぶち当たる

サッカーよりも高さを求められるバレー。
3年間所属していましたが私より背が低い子は
2個下の後輩ちゃん1人だけ。
私は運動神経が良い方ではなく頑張ってジャンプしても届かなくてスパイクが打てませんでした。
打たせてもらえなくなりました。
あんな風にスパイクを打てたら気持ちいいんだろうな、頂の景色を見たいなと数え切れない程
思いました。
嫉妬や憧れや色んな感情でごちゃごちゃになりそんな自分に嫌気がさしました。
もう自分には居場所がないとまで思ったんです。
身長をカバー出来るものが何もなかったから。

ボール拾いやボール渡しに徹する
私はアタック練習に入れてもらえなくてひたすら
ボール渡しやボール拾いをしてました。
効率よくボールを拾わないとチームメイトの怪我に繋がったり練習を止めてしまうんです。
私が所属していたバレー部は部員が少なくまた
殆どの選手はアタック練習をするのでボール拾いをする人が少なかったんです。



リベロというポジションを知る


ボール拾いをしているうちにボールの軌道が分かったりボールの速さになれていきました。
そこでレシーブしながらボール拾いをし始めました。効率よくボール拾いできるしレシーブの練習になると思ったんです。
サッカーをしていたこともありボールへの恐怖心は全くなかったのでレシーブが楽しくて好きになりました。
そんな時に、コーチにリベロやってみないか?と
声をかけてもらいました。
居場所がないと思っていた私にとっては
その言葉は嬉しかった。ほんとに。
先輩からもレシーブ上手い!と言ってもらえた
こともあり少し自信がつきました。



目立たないカッコ良さもある



そう思いました。
アタックで得点を取って勝利へ導く
目に見えて分かりやすいカッコ良さしか
目に見えていませんでした。
でも拾えなかったらそのアタックはできません。
リベロはアタッカーみたいに派手で華やかじゃないけど、泥臭くボールを拾う。それもカッコイイじゃんって思ったんです。
ナイスレシーブが上げられればアタッカーのようにチームを会場を盛り上げられる。
カッコイイじゃん。って。
かといって高さへの憧れはなくなりません。
やっぱり良いなって。
でもアタッカーの背中を任せてもらっていると
思うとそれも悪くないって思うようになりました。最後まで下手くそだったけど楽しかったし
身長があってもまたリベロを選ぶだろうなって思うぐらい魅了されていました。

カッコイイはひとつではない


私は人前に立ったり目立つことが苦手です。
だからサポートの方が向いている自覚はありました。でも人前に立てるようになりたいと思ってたし今のままじゃだめだって思ってたんです。
でもサポートあってのものだと気付き
縁の下の力持ちという言葉があるように
必要でカッコイイと思うんです
地味でもカッコイイと。

バレー部に所属していなかったら、
ボール拾いをサボっていたら、
リベロというポジションを知らなければ、
目立つ=カッコイイ
という凝り固まった思考のままだったと
思います。
なので私にとっては大きな気付きでした。
気付けて良かった。

私は私なりの、
私に合ったカッコイイを見つけていきたいと
思います。
でも高さへの憧れは無くならない!!笑
そんな思いも素直に受け入れていこう。
それも私だと。

以上。
高さへ憧れる私のお話でした。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
またご縁、お時間があれば読んで頂けると
幸いです。
それではまた。





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