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実に実りある宿題

支援学級に通っているお子さんが、今のお子さんにぴったり合った宿題をしている姿をみると、よしよし、という実に気持ちの良い気持ちになります。すごいなぁ、さすが先生はプロやな〜などとも思いながら側で見守っています。

一方で、せっかく支援学級に通っているのに、子どもにとってはもちろんのこと、側で支援する大人にとっても、こりゃ難題でやんすと、途方に暮れてしまうこともありますが、そちら側には触れずに話をすすめるのが吉、と、めざましテレビの「今日の占いカウントダウン」で言っていたわけではありませんが、そうしようと思います。

今日は、ア・ボーイが数図ブロックを操作しながら、一桁のひき算の宿題に励んでいました。答えがまだパッと浮かばないどころか、指折り数えるのも難しいため、1問1問、ブロックを並べては操作してコツコツと頑張っていました。ア・ボーイ、よしよし、その調子だと、実に応援せずにはいられない気持ちのような気持ちになり、すごいなぁ、さすが先生もプロやな〜などとも思いながら側で見守っていました。

問題数も今のア・ボーイにとって実にちょうど良いよあなぁという気持ちみたいな気持ちになり、これなら一人でも頑張れそうだぜア・ボーイよグッドラックと側を少し離れていたのですが、名前を呼ばれて戻ると、実に清々しい表情で終わったよ、と言うのでした。

あぁ、なんて頑張りボーイなんだ、ア・ボーイは!と感心していたところ、「またチャックが閉まりません」と実に別人のような普通の表情で言うので、どれどれ見せてみなはれと手を差し伸べると、操作されたばかりの数図ブロックを極小のズィップロックに入れたものを手渡されました。デジャヴ。
昨日もそうでした。この極小ズィップロックの閉じ口は極細で、ア・ボーイにはまだ自分で閉じるのが難しいのでした。

よしよし、ここは任せよア・ボーイと、ひょひょいのおひょいで閉じ口を閉じて手渡したところ、ア・ボーイは、「すごいね!なんでそんなに上手なの!」と実に仰天した表情で言うのでした。

「それは閉じ師だからだよ」
と伝えようと思ったのですが、これでは本意が伝わらないと瞬時に判断をすることができたので、ア・ボーイには、数図ブロックが入りつつ、極細閉じ口が閉じられている極小ズィップロックを返しつつ、

「先生はもうチャックなんだよ」

と伝えました。
そういえばズィップロックはチャックではありませんが、まぁ、オール・オッケーっしょ。
ア・ボーイ、実に実りある1日をありがとう!

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