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【散文詩】半自動筆記に依る夜想曲(2)-3<完>:『MAD REGAL』-3<完>

 遥か彼方の次元では、もう大陸はすっかり午後に為って居り、
人々は最期の午睡と倦怠を余す事無く味わって居た。
最早全ての決定は下されて居る。そんな中で、終わりの刻を過ごす彼等は、正に印度インドの高僧が悟りの境地に達したが如くであった。
間も無く空気中の二酸化炭素の濃度は増し、人間は全て死に絶えるだろう。
或る建物の上で、晴れやかな顔をした若い女性が空に向かい、呟いた。
「黙示の刻来たれり」と。

<了>

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