2023/12/14 「不整脈だったよ。」
これは問題ないと言われた原因不明の動悸が不整脈と診断されるまでの経過を書いていく記録です。
電気生理学的検査の準備
前日の看護師の予言通り検査当日は慌ただしく過ぎていきました。
朝食を食べてからシャワーを浴びました。
看護師が来て両足背(足の甲)にマジックで印を付けました。そして、カテーテルを入れる鼠径部のあたりの毛を剃った方がいいのかチェックをしました。
医師が慌ただしく現れて「今日の2番目。多分12時頃スタート予定だよ。午前の人が9時スタートだから早く終わったらもう少し早く始める事が出来るかも。」と教えてくれたので「よろしくお願いします。」と言いました。F総合病院では医師の回診に看護師は付かないようで、医師は毎日1人でふらっと現れてバーッと話して風のように去っていくのが私の中ではツボでした。
渡された説明の紙には電気生理学的検査・アブレーション治療の所要時間は2〜3時間±1〜2時間と書いてあったので、1日2件もするのか、すごい体力だなと思いました。
9時頃点滴が始まりました。
検査着に着替えました。
11時過ぎ尿の管を入れました。
麻酔が効きやすくなる薬を飲みました。
12時前車椅子に乗せられて検査室に向かいました。
電気生理学的検査
検査室に入ると沢山のモニターや機械があって手術着を来たスタッフが沢山いました。検査というより手術みたいだな、と思いました。
検査台に横になって自分の名前と生年月日を言いました。
医師が「今からこなすさんの動悸の原因を見ていくからね。」と声をかけてくれました。ここまで来たら医師を信じるだけです。私は頷きました。
検査中に不整脈が起こりやすくなるように局所麻酔だけで検査をする病院もあるようですがF総合病院では局所麻酔と静脈麻酔で検査を行うので寝ている間に終わってしまうと説明の紙に書いてありました。
「この人血圧低いから気をつけてね。」医師の言葉が聞こえた直後に目の前が真っ暗になりました。
検査終了
パッと目の前が明るくなって私は目を開けました。医師が私を見て言いました。
「こなすさん、終わったよ。」そして
「不整脈だったよ。」と言いました。
私は「ありがとうございました。」と言いました。普通は検査で問題ないという結果が出る方が良い事なのでおかしな話ですが、問題ない場合は治療が出来ず不整脈だと治療が出来るので、私は結果が不整脈で本当に嬉しかったのです。これで動悸が治ると思いました。
「今日は検査したばかりでぼーっとしてると思うから明日ゆっくり説明するね。」と医師が言いました。
何の不整脈だったのか?アブレーション治療は出来たのか?この2点が気になっていました。
病名はAT
病室に戻りました。点滴や尿の管につながれ、カテーテルを入れた場所は力を入れる事が出来ないので看護師が沢山来て私をベッドに移してくれました。その時数人の看護師の会話が耳に入ってきました。
「結局何だったの?」
「AT。」
「予定より早く帰ってきたね。」
その会話を聞いて病名がわかりました。
AT=atrial tachycardia=心房頻拍です。
「予定より早く帰ってきたね。」これも気になりました。
①思っていたより早く不整脈がわかり予定時間より早く全ての処置が終わった。
②何らかの原因で予定していた処置を行う事が出来なかった。
今までの経過を考えると①の可能性は低い気がするので心房頻拍だったからアブレーション出来なかったのかな、と思いました。心房頻拍以外の発作性上室性頻拍ならアブレーション治療で90%治る、心房頻拍なら薬が効果あるので薬で治療すると言われていたからです。
検査後
その日はベッド上安静。明日尿の管を抜くまでは歩行出来ないと言われました。胸には心電図モニター、指には酸素飽和度を計測するものが付けられていました。再出血予防の為カテーテルを入れた右足を動かしてはいけないのでじっと横になっていました。
この検査やアブレーション治療を受けた人の経験談では、このじっとしている時間が辛く腰痛になったと言っている人が多かったのですが、マットレスが良かったのかどこも痛くなりませんでした。
夕食を食べる時はベッドの頭側を上げてくれたので残さず食べる事が出来ました。看護師が持ってきてくれた薬を飲みました。
看護師に「私は心房頻拍だったんですか?」と聞いてみました。
看護師がすごく驚いて「私にはわかりません。」と言ったので、こっちがびっくりしました。検査結果は看護師に申し送りされるから病名がわからない訳が無いからです。
明日医師が説明する事になっているから私に知らせちゃいけない事になってるのかな、と思ってその場を流しました。
検査当日の夜に思った事
F総合病院に行くまではどの病院に行ってもどれだけ症状を訴えても不整脈の可能性を否定されました。何の問題もないのに不整脈を心配している心配性な患者として扱われてきました。否定され続ける日々は本当に辛かったので、その日の夜は嬉しくて眠れませんでした。
個室だったので「不整脈だったって。私は間違ってなかった。」と何回も声に出して言いました。何回も言ってようやく実感が湧いてきました。
そしてアップルウォッチの心電図を見て発作性上室性頻拍を疑ったF総合病院の医師、アップルウォッチとチェックミーの心電図を見て心房頻拍の可能性を疑ったGクリニックの医師、2人ともすごいと思いました。
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