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【3部作】芸能事務所のオーディションを受けた話(後編)

みなさま、こんにちは。

長く続いてきたオーディションのお話もついに後編。

最後まで、楽しい記事を提供するので読んでいってくれ!

↓ちなみに前回書いた記事はこれね。



ワイ
ついに僕の順番が回ってきた。わけではなくGがギターを部屋の外でチューニングしたいと言って、Gと俺の順番が入れ替わったのだ。

僕の試験内容は滑舌と男性台詞。

プロフィール用紙にはモデルや俳優などがある中で声優志望に丸をつけた。だから声優っぽい試験をチョイス。

というか声優の欄もあったことに驚いた。

幅広い事務所なんだね!(全く調べてない)

話を戻して、結果について語ろうと思う。

どっちも噛まずにすんなり言えたけど、声が小さかったかなぁって感じだった。

本気で挑んだわけじゃないけどちょっと悔しい(笑)。

面接官は声が小さかったことが気になったのか、

「ラクダンゴは照れ屋さんかな?」って言ってきた。

俺「そうかもしれないです〜(笑)」

やっぱり声が小さいことはバレてたか…。

なんとか試験が終わり、僕も面談に案内されるかと思ったらディレクターが迎えに来ないのなんの。

その間にGが試験をする。

その後はなぜかGが先に案内されて、面接官と2人きり。

気まずい…とはならず、早く帰りたいと思いながら背筋を伸ばして無表情でボケーっとしていた。

そしたら、面接官が話しかけてきた。

面接官「試験終わってどう?」

俺「緊張から解放された感じです笑(どうも思ってないです)」

面接官「芝居はいかに心を込めるかが大事だからな」

そう言いながら俺の胸をトントンと叩いてきた。

俺「あはは〜笑(めっちゃ近づいてくるやんけ!)」

俺「(どう思われても良いから気になったことは、この際全部訊いてみるか)」

俺「このオーディションは何人くらいが合格されるんですか?」

面接官「レッスン室のキャパとかも踏まえて人数は決めるよ」

俺「そうなんですね(具体的な人数は誤魔化したな?)」

俺「学生さんってあんまり来ないんですね。ビックリしました」

面接官「いっぱい来るよ。今日は色んな人たちが来たよな。Aはもう少し日本語ができれば良かったんだけどなぁ。プロフィール用紙も全部英語なんだよ」

またしても話のネタとして使われるAが少しかわいそう。

俺「本当ですか。まぁここは日本ですからね、日本語はある程度できないとアレですもんね。」

面接官「Gは慶応義塾大学出てるんだよ」

俺「!?」

まさかのGが高学歴だとは。
学歴コンプレックスの俺に大ダメージ!!

面接官「そこで1留して商社に出たんだよな」

1留してるんかい!俺のライフが少し回復!

面接官「12歳と11歳の子供がいるんだから驚きだよな。良い会社だから早期退職金は結構あるんだろうけど、子供は変な父ちゃんだなとか思ってるんかね(笑)」

俺「多分そうかもしれないですね(笑)」

マジか。小学生の子供が2人いるのに会社辞めて、芸能界を58歳になって目指し始めたのか。

いくら退職金が多くても家族はそう簡単に受け入れられないだろ。

奥さんもどう思ってるのやら。

これからの学費とかはどうするつもりなんだろう。

こんなことをめちゃくちゃ考えてしまった。

ちなみに僕がGの子供だった場合、死ぬ気で止めに入ると思います。


面接官「もう少し待っててな」

そう言って急に部屋を出た。

しばらくするとドアが開いた。俺はドアに一番近い席だったから反射的に振り向いた。

ついに来たかと思えば、面接官だった。

あなたじゃないです!!!と思いながらも会釈をすると面接官は
「そんな緊張しなくて良いから笑」
と笑いながら俺の肩を叩いてきた。

俺「あはは〜笑(また触ってきたこの人!しかも力強くね?不快ですねぇ!)」

面接官「君は一番好印象だよ」

やべぇ。絶対受かりたくないのになんか好印象与えちゃってる。

なんとかして次の面談で印象を下げなければ。

その後も会話は続き、韓国のKPOPを目指してうちの事務所から頑張ってる人がいるとか色々話した。

そうしてると入室してから1時間半も過ぎていた。

もうそんなに経ったかと思っていると、ようやくディレクターが来た。

部屋を出る時に、面接官に「頑張ってな」と言われて背中を叩かれた。

妙に触ってくるなこの人。


面談が始まった。

ディレクター「お疲れ。声優志望って書いてるけどモデルとかいけそうだよ。
顔小さいしスタイル良いし。隠れイケメンだよ(笑)」

俺「ありがとうございます。
(隠れは余計じゃない?素直にイケメンで良くない?)」

ちょっと傷つくアイドリングトークを済ませて本筋の話に入る。

この面談で印象を下げないと合格と言われかねない。

そう思ったので、素直に質問に答えた。

・友達とのノリでオーディションを受けた。
・たまたま見つけたのがここだったから受けた。
・就活の練習として、大人と話す機会が欲しかった。

こんなことを言った。

ディレクター「合格したら面談に来てほしいけど親と来れる?」

俺「1人でも行けます」

ディレクター「一人で事務所に入るとか決められる?」

俺「まぁ、事前に親と話しとけば決められると思います」

受け答えもこんな感じで、当事者意識がまるでなかった。

コイツ大丈夫か?とか思われてもおかしくなかったと思う。

面談の最後に「何か質問ある?」と言われて、俺は究極の必殺技を繰り出した!

「合格した場合、辞退することはできますか?」

こんなこと言う奴にやる気なんてあるわけがない。

俺のやる気のなさを表した最強の質問をして面談を終わらせた。

ちなみに合格しても辞退はできるらしい。


無事に?面談が終了。

1時間半ぶりに友達と再会した。

事務所を後にして、友達とお持ち帰り専門でめっちゃ安い海鮮丼を買って食べた。

「バレンタインデーにオーディション受けて、チョコじゃなく海鮮丼買うってわけわからんな(笑)」
とか言って笑い合ったなぁ。

その夜に僕は声優の生配信を見た。

配信内で声優は、
「皆さんはチョコ買いましたか?」
と視聴者に質問してきた。

俺が「海鮮丼買ったなぁ」とコメントしたら、読んでくれた。

めちゃくちゃ嬉しくて、ダルかったオーディションのことなんて一瞬で忘れた。


はい。キリがいいので今回はここまで。

ほんとは合否発表もここで書こうとしたんだけど、
「ここで締めたらめっちゃキリいいやんけ」
となったので、次に書きます!

ということで、
芸能事務所のオーディションを受けた話(結果発表編)
でお会いしましょう!

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