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4/22 学んだこと

Marchiafava-Bignami病(MBD)

概論

アルコール多飲や低栄養に合併する稀な中枢性疾患
・男性例が8割と多く, アルコール多飲が92.8%, 栄養障害39.8%

症状

意識障害, 歩行障害,錐体外路症状が多い。
・嗜眠から昏睡まで幅のある精神状態の変化,痙攣発作,眼球運動障害,記憶障害,および歩行障害が,急性,亜急性,または慢性に発症しうる。
・脳梁の脱髄, 壊死を特徴とするため、脳梁が離断される部位によって以下のような様々な症状を伴う。
①左右対象の情報伝達障害
②左半球機能の伝達障害
③右半球機能の伝達障害
④左右半球間の抑制経路の破綻
⑤左右の協調, 制御の障害

治療

・特異的な治療法はないが,支持療法には一般的にビタミン補充(特にチアミン葉酸,および他のビタミンB群)および栄養障害の是正
・数カ月かけて回復する患者もいる。昏睡および昏迷を呈する患者では,死亡率は約20%である。


抗NMDA受容体脳炎

概論

・卵巣奇形腫とも関係しているとされていて、若年成人女性に多いとされるが、小児や高齢者、男性でもまれに発症します。

病態

・グルタミン酸受容体の一つであるNMDA受容体のGluN1サブユニットに対する抗体を介して発症する自己免疫介在性脳炎です。
・抗NMDA受容体抗体は初め血液-リンパ系で産生されますが、血液脳関門を通過した抗体産生細胞により中枢神経内でも合成されるようになると推測されています。中枢神経内で抗体は後シナプスに存在するNMDA受容体と架橋結合し、受容体を内在化し、シナプスの可塑性を低下させ、結果的にNMDA受容体を介した神経機能を低下させると考えられています。

症状

・発熱、頭痛、倦怠感などの非特異的感冒症状が先行することが多く、その後に急性に精神症状を示します。
・精神症状は下記のような経過をとります。

治療

・自己免疫性の機序のため、第1選択の治療としてはステロイドパルス療法、免疫グロブリン静注療法や血漿交換があります。
・けいれん重責などを引き起こすため、抗てんかん薬などの対症療法を行うこともあります。(若年女性に起きやすい疾患なので妊娠等も考慮していく必要があります。)


脳動脈空気塞栓症

概論

・脳の動脈に空気が入り血流を妨げることで起こる疾患です。
・原因としては、以下の3つの原因が考えられます。
①不十分な静脈塞栓に対する肺毛細血管床でのフィルター:上述のように,静脈空気塞栓は少量であれば毛細血管床で分解・吸収されるのですが,50mLを超えるとフィルターの限界を超え,右心系から左心系に空気が移動して,動脈空気塞栓症を起こすリスクとなります。
②動脈への直接的な空気の迷入(外傷・手術・カテーテルなどの処置等) 
③奇異性塞栓症(心房中隔欠損症,卵円孔開存,肺動静脈奇形など右左シャントを起こす疾患)
・動脈空気塞栓症は少量でも危険で,脳血管は2mL,冠動脈は0.5~1.0mLでそれぞれ脳梗塞・心筋梗塞を起こすと考えられています

症状

・脳梗塞と類似した症状がでてきます。
・部位によって、片麻痺や感覚障害、意識障害、けいれん発作などさまざまな症状を呈します。

治療

・定まっていない


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