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人に頼ること/グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち


※グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちを観て
※ネタバレ注意

8年前から正体が分からなかった悩みがある。周りの誰1人にも相談していない悩み、おそらく精神病。
悩み始めて2年目、精神科に受診したが医師の意見がしっくりこなくて通うのをやめた。
悩み始めて5年目、時間が解決することなく症状は悪化していく一方で、もう一度別の精神科に受診した。前回と同じく解決せず。
そんなこんなで8年目。精神科はあてにならない、どうせ解決しない、と諦めていたが、どうやら心療内科というジャンルがあるらしい。名前は知っていたがこころの悩み=精神科と考えていたので調べていなかった。

果たしてどうだろうかと受診、症状を話す、医師の意見をきく。なんと、今までとは違い、医師が言っていることのほとんどが自分の症状と悩みに当てはまった。おそらく病名と症状を特定することができた。何年かかっても倒せない、得体もしれない、どのくらい大きい敵なのかもわからないものだったが、正体を突き止めた瞬間、それがスライムのような、もはや友達とさえおもえてしまい笑ってしまうくらい可愛く感じた。薬を処方してもらい、かなり症状が改善された気がする。人生がまた一歩、確実に明るくなっていく感覚が肌で感じることができた。

8年もの間、頭の片隅で戦い続けて疲弊していた悩みが、解決の一歩を歩み出したのだ。

そのとき感じたのは「もっと早くこの医師と出会いたかった」
もっと積極的に誰かに頼れっていれば、もっとはやくより良い人生を過ごせただろうに

そのとき、最近観た「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」を思い出した。


あらすじは、こころに違和感がある主人公ウィルが心理学者と出会い人生の軌道が変わっていく物語。2人のカウンセリングが何回も続き、うまくいかない。しかし結果、ウィルがこころを閉ざしている原因である正体はいたってシンプルなものであった。心理学者や周りの友人がその正体に触れ、そしてたった一言を添えるだけでウィルの固まっていたこころが解けていく。

まさに、8年も悩んだり逃げたりを繰り返したものの正体を知り、医師の意見を聞いた、たったそれだけで人生が大きく好転した気がする自分と重なるものを感じた。

自分もウィルも、ひとに頼ることが苦手というか、だれかに悩みを相談すること、他人に頼るという選択肢が思考から外れがちなタイプだと思う。

今回の自分とウィルをみて、こころを紐解くために必要な鍵ってのは凄くシンプルなはずなのになんでこんなに見つからないんだろうなあと感じていたが、それは自分ひとりでは見つけられないようになっているのかも、というかなっている。困ったら人に頼ろう、それでもダメだったら視点を変えて、別の角度からまた人に頼ろう。そう思いました。


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