【詩】あの日私は泣いていた
オンナの恋は上書き保存
なんてよく言うけれど
私はそうは思わない
押入れの片隅に眠っていた小物入れ
元カレにもらったハートのペンダント
カレとすごした時間は
私にとっての宝物
あの日私は泣いていた
私は平凡でよかったの
平凡な生活をあなたとともにすごしたかった
でも夢追い人のアナタにはそれは望めなかった
カレはギュッと私のカラダを抱きしめた
私から切り出した恋の終わり
私だってアナタとは別れたくなかったの
それは方向性の問題だね
起点が同じでも方向性が違えばお互いに異なる線描を描くことになるんだよ
冷静に現状分析するのもカレってカンジだった
アナタは私のことを幸せにしようと努力していたよね
その気持ちが伝わってくるのがとてもつらすぎる
2人の方向性はまったく違う方向を向いていたんだよね
私は私の人生を歩むから
アナタにはアナタの人生を歩んでほしかった
今にして思えばあの時の決断が正しかったのかどうかはわからない
若き日のふたりの感情がこのペンダントに刻まれている
ある夏の日の思い出
了
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