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眠れる森の

 どうも、魚木まるです。

 こないだの授業でね~~面白いのがあったんですよ。フランス革命前のフランス宮廷について学ぶ授業とってるんですけどね、そこで、眠れる森の美女の原作読んだんですよ。

 私ディズニーのやつしか知らなかったので、いろいろと衝撃でした。シャルルペローが原作なんですけど、なんとお話は、王女と王子が結ばれたところでは終わらないんです。その先も続くんです。2人には子供もいるし、王子の母親は人食い族だし…もうしっちゃかめっちゃかでした…。

 ディズニー映画だと、美しいおとぎ話って感じですが、ペロー版のは割と説教くさいというか。まず、生まれたばかりの王女に贈り物がされるんですけど、「歌をうまく歌えること」「楽器を上手に弾けること」「優雅にふるまえること」「どの女性よりも美しいこと」とか、当時の貴婦人に求められていた条件が贈り物として明示されているんですよね。いやあ…お嬢様方も楽じゃないねえ…。


 そして、ディズニー映画同様、糸車に指を刺されて眠りにつくわけですが、原作では「王女はそそっかしいところもあり…」と書かれていて、王女が眠りについたのは悪い妖精のせいだけじゃなく、自分自身の不注意のせいでもあるんだよと、主人公なのに悪口いってます。うっかりさんは宮廷では生き残れないんですね。これぞバトル「ロワイヤル」ってね…(笑えねえ)


 そして王女は長い長い眠りにつくと。その間、王女は、目を覚ました時、王子になんと言おうかずっと考えていたという。100年だぜ?!そしてめでたく目を覚まし、まあ、貴方でしたの…と優雅に微笑みかける。王子は一目ぼれしてめでたしめでたし…


 ではなく。この後がすごかった。




 2人は結婚し、王子の城へ戻る。父王が死に、王子が国王となると、戦争に行かにゃならんということで、城には若い妻とその子供たち、それから王子の母が残される。実はその母は、人食い族であり、息子がいなくなったのを良いことに、孫を食べたいと言い出す。
 お姉ちゃんと弟君と2人いるのだが、料理長の機転により2人は食われずに済む。しかし、今度は義娘を食べたいという。ばれるんじゃね??!と焦りつつも、鹿肉かなんかを食べさせて事なきをえた。と思ったら、ばれた。怒り狂った母は、全員殺す!と言い放って大鍋で煮ようとする。そこに王子帰還。やべってなった母が、間違えて大鍋に入ってしまい(?)ここで本当のハッピーエンド。



 いろいろツッコミどころが多いな。王子にも人食いの血が入ってるってことでしょ?いずれ母親みたいになっちゃうんじゃ…?ってのが私の一番の心配です。

 ちなみに作者は、この話を通じて、「受け身でおとなしい女性が一番」ということを伝えたかったらしい。まず100年の眠りにつかされて、そのあと王子は戦争に行ってしまい、その間また会えないし、なんかいろいろ大変なことが起こったけど、でも最終的には幸せになったでしょ?ってことらしいですハイ。だから、この男性素敵…アタックしちゃいましょ!じゃなくて、おとなし~~く待ってれば、時間はかかるかもだけど必ず幸せになれる。今はそういう思慮深く控えめな女性が減っていて、全くけしからん!とペローおじさんは思っていたようですね。

 まあ、時間がすべてを解決するということには賛同いたしますが…。のんびりしすぎたら、いろんなものを逃しちまいますぜ?(自戒を込めて)


 この話を「風と共に去りぬ」のスカーレットに聞かせたら、めちゃくちゃ睨まれそう。生命力あふれまくりの逞しい女性ですから…。現代なら、バリキャリなんでしょうな。メラニーだったら賛同してくれるかな…。でもあの方も結構芯の強い人だよな。自分が正しいと思ったことにはまっすぐだよね。なんだかんだ、スカーレットも彼女を頼るシーンあったし。

 その授業を受けた帰り道、ふと空を見上げたら、藍色の空に、バラ色の雲が浮かんでいた。雲が透けて、紫にも見えた。低いところに、異様に大きな、張り付けたような金の月があって、まさしくディズニー版のラストシーンみたいだな~~と思った。オーロラ姫のドレスが、ピンク、青、ピンク、と変わりながら、美しい雲の間を、王子様と踊りながら昇っていくという…ロマンチックだな~~~。

 「いつか夢で」も大好きなんだよね。

そしてこれがラスト。う、美し~~~~!!!!

 クラシック期のプリンセスと言えば、白雪姫、シンデレラ、オーロラ姫ですね。ストーリー的にはシンデレラが一番好きなんですが、絵の美しさは眠れる森の美女がダントツで好きです。小さいころ、エレクトーンを習っていた時に、チャイコフスキーのバレエ組曲「眠れる森の美女」を弾いたんですよ。その時期は、毎週のようにツタヤで借りた映画を見ていた記憶があります。オーロラ姫の金髪がなびく感じとか、森の薄暗い感じとか、マレフィセントの妖しい感じ、王子がドラゴンと戦うシーンの緊張感、最後の舞踏会のシーン、どれをとっても最高に美しいんだよね~~~。オーロラ姫が眠りについている場面とか、まるで絵画のようで…。実は、オーロラ姫が映画に出てるシーンって、それほど多くはないんだよね。(大体寝てるからね笑)それでも、オーロラ姫はすごく印象に残るし(金髪に憧れた。あと話し方、歩き方とかね)逆に多くを語らない感じが、おとぎ話っぽくて、美しくていいな~~と思う。たしかウォルトが最後に手掛けたプリンセスものなんだよね。どのシーンを切り取っても、部屋に飾りたくなっちゃうぐらい綺麗なのでぜひ見てみてね。白雪姫、シンデレラと比べると、若干知名度が劣るのが悲しい…。ほんとに素晴らしい作品なので…!!!!


 それでは、この辺で、さようなら。

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