素敵な曲を聴きながら、秋。

 こんにちは~魚木まるです。


 涼しくなったと思ったらまた暑くなったり、かと思えば最低気温が一桁になって寒さで目が覚めたり、めまぐるしい日々が続いておりますが、みなさま如何お過ごしですか…

 最近は湿度が下がってきたので、癖毛の民にとっては非常に喜ばしいことです。この夏ヘアアイロンを購入して、毎朝練習しているのですが、ずいぶん癖を治しやすくなりました…。といってもめちゃくちゃに不器用なので、まだまだですけど。多分人の3倍ぐらい習得するのに時間がかかると思う。毎日ああでもないこうでもないと悩みながら、何とか髪をまっすぐにするのですが、結局毛先があらぬ方向へ…。動画を見ながら手首のスナップの利かせ方を研究しております。他の人はこんなことしなくてもうまくいくんだろうなあ。とほほん。

 私は肩につかないぐらいのショートなのですが、美容室で毎回この髪型にしてもらうたび、「この髪型はヘアアイロン必須ですね~」と言われてきたんですよ。でも、ドライヤーしかもっていない私は、そうですね~と答えながら、ヘアアイロンを前提としたカットをしてくれる美容師さんに毎回申し訳ない気持ちが募っていたのでした。でも!今の私は違いますよ。毎朝ちゃんと練習してますよ。次切りに行ったときは、自身をもって「そうですね!」って言います。



 話は変わって。

 最近、この曲を良く聴いています。椎名林檎女史の、「ポルターガイスト」です。

 個人的に、秋にぴったりの曲だと思うんですよね。(もちろんいつ聴いても良い曲ですが)

 ワルツって不思議だなと思います。華麗にも、切なくも聞こえる。シュトラウスのワルツは華やかで星のように輝いているけれど、ショパンのワルツは愁いを含んでしっとりと薫っているし、チャイコフスキーのワルツは夢の中のような繊細さを持っている。


 林檎様のこのワルツは、秋の日差しのような暖かさと冷たさを併せ持った独特の温度感をしていると思います。


椎名林檎 ポルターガイスト 歌詞 - 歌ネット

『若しも、此の部屋も無く、連なつてゐる輝きが まやかしであらうとも 僕に恐れなどはないです』


 なんと潔い哀しみと愛に満ちた歌詞であろうか…

 果たしてこの曲に出てくる「君」というのは現実に存在するのだろうか。人かもしれないし、人じゃないかもしれない。

 現実にいたとしても、「僕」が愛する君と、本当の君は違うのかもしれないね。

 踏切の音から始まって、徐々にテンポが上がっていき、遊園地のような可愛らしいワルツへ。

 現実の世界から、ふと幻想の世界に誘われたかのようです。

 子どもの無邪気な妄想のような気もするし、思い出にとらわれて身動きできない大人の歌にも聴こえる。

 切ないけれど、現実の毒々しさというのは全くなくて、地に足がつかないような、そんな浮遊感すら感じる。


 実はこの曲には別のアレンジもあって、こちらも素敵なので是非聴いてくださいな。

 こちらは、古い映画のような、静謐でちょっぴりビターな感じがする。より現実感があるのだけれど、あくまで画面越しのノンフィクションといったイメージ。

 途中まで歌声が蓄音機を通したようにくぐもっていて、それがまた味を出していてとても良い。弦楽器の秋風のような滑らさがあって、大人の物語が始まりそうだなって感じがする。

 古い洋館で、レコードの音に合わせてくるくると踊っているような。一人なんだけれど、頭の中には古い思い出がいっぱい。秋の昼下がり、外は温かいけれど、部屋の中は木々の影になって少しひんやりしている…。


 …ああすごく萩尾望都の世界だ…!!素晴らしい!!!

 春と秋の空気感は、萩尾先生の世界観にぴったりだと思うんだよね。最近10月の少女たちっていう短編集を買ったんだけど、その中に「みんなでお茶を」っていう作品が入ってるのね。その世界にぴったり。





 今日は午後から大学なんだけど、一つ休講になったので、一コマしか授業がないんだよね。負担が軽くなるのは嬉しいけど、午後から一コマのために行かなきゃいけないという、なんとも言えない感じ。まあ行きますけど。


 それでは、この辺で、さようなら。

いいなと思ったら応援しよう!