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【社会人留学】Summer week 1~ 大人の学びは痛みを伴う~

こんにちは!

まず、前セメスターの成績が出ました。
Management Competenciesでは、最も上の評価を修めることができました。自分の専門領域とはいえ、新しく学ぶ視点・理論ばかりでしたし、グループ課題では徹夜するほど追い込まれ、期末試験で1000words×2本のエッセイをわずか2時間で仕上げることを求められた際には気絶しそうになりましたが、そんな日々を乗り越え、成績が全てではないものの、目に見える成果を受け取れたことには大きな喜びを感じています。大変お世話になり、尊敬する教授からは、「You got the grade based on your work, the insights that you articulated and the knowledge you gained and applied. You should be proud of yourself. (あなたの努力、表現した洞察力、そして獲得し適用した知識に基づいて優秀な成績を修めました。自分自身に誇りを持ってください)」と言っていただき、涙が出るほどうれしかったです。この授業で学んだことはすでに色々な形で活かし始めています。マネジメントコンピテンシーという考え方を組織に広めていきたいです。

他の2科目(ファイナンス、ビジネス分析)は狙っていた成績を修めることはできず、しばらく落ち込みましたが、授始まった頃は、特にファイナンスは本気で落とすかもと心配していたレベルだったので、それを踏まえると、よくぞこのスコアまで到達したな、アレルギーを抱えながらも逃げずによく頑張ってえらかった、と自分をほめてあげようと思いました。落ち込む原因は、自分の身の丈に合った目標を設定できていなかった事にあるわけなので、対自分の期待値コントロールを見直していこうと思うきっかけにもなりました。

さて、先週から集中講義を受けており、早くも今日が折り返し地点でした。ビジネススクールにおける通常のセメスターでは、約3か月に渡り12回の授業に参加しますが、集中講義となると、3週間で授業が完結するため、週4で授業を受けています。テーマは、いかにもビジネススクールらしい、Conflict & Negotiation(交渉)です。

仕事上、これまでさまざまなステークホルダーと利害が衝突し、交渉しなければならない場面が多くありました。HRの職務の性質上、経営と従業員の間に立ちますが、こっちを立てればあっちが立たない、という難しい状況を何度も経験し、どんなに言葉を尽くしても「理解はするけれど、納得できない」と言われる状況が続いたときには、寝ても覚めても脳内はそのことばかり。土日も頭を切り替えられないほどのストレスを抱えていました。そういった経緯から、ビジネスの文脈でネゴシエーションについて体系的に学べる機会をとても楽しみにしており、大学院への出願理由書にも明記していました。

授業を担当する教授は、アメリカとオーストラリアで15年に渡り、ネゴシエーションを教えているそうで、説明は分かりやすく、具体例も効果的だと感じています。何より、Organizational Behavior (組織行動)の専門家であることも影響していると思いますが、彼女のつくる”場”はとてもあたたかく、場づくりの観点でも、学べることが多くありそうです。

授業は3時間ですが、内40~50分は、あらかじめ配布されるケースと役割をもとに、クラスメートと交渉します。夏休みにわざわざ授業を受けるわけなので、私もふくめて皆、まじめで意欲的なのですが、加えて、たぶん8割くらいの学生が英語のネイティブかネイティブレベルかつ、話していて本当に知的で優秀だなと感心する方ばかりなので、交渉のレベルが高く、準備段階から本当に苦労していますが、大変よい刺激を受けています。

Day3には、就職面接の設定で、会社側のインド人と求職者の私とでネゴシエーションをしたのですが、結果は惨敗。No deal is better than a bad deal. (悪い条件をのむくらいなら、契約を交わさないほうがまし)という考え方がありますが、私はなんと非常に悪い条件で、契約を締結させてしまいました。理由は色々ありますが、端的にいうと、競争思考の強い相手に気持ちで負けました。(笑)具体的には、相手の交渉スタイルがDistributive(価値分配/Win-Lose型。限られたパイを奪い合う交渉)だったのに対し、私はIntegrative(価値創造/Win-Win型。パイを修正したり拡大しながら、双方に利益のある合意形成を目指す交渉)にアプローチしたことにより、雇用側と求職者側というパワーバランスも相まって、私が(双方の利益のために)譲歩しようと提示した情報を相手側の利益のために使われてしまった(涙)という事があります。相手に影響を与えるほどのBATNA(Best Alternative To a Negotiated Agreement/目の前の交渉が決裂した場合の最善案)を持っていなかったこと、タイムプレッシャーから相手に急かされたこともあり、Agreement Bias(合意バイアス/交渉において結果が不利であっても合意してしまう傾向をさす)に陥ったことも影響しています。相反するマインドセットを持つ者同士の交渉かつ、他のほとんどのペアが双方が納得のいく形で契約を締結していることから、私たちのケースは話題の中心になり、皆で考察がなされました。(恥ずかしかった・・・)教授からのアドバイスは、「自分がいくらIntegrativeなアプローチを取ろうとしても、相手が頑なにDistrubutiveを貫く場合、相手にIntegrativeな合意形成もあり得るということを教育するしかない。それでも状況が変わらない場合、交渉の場を離れるしかない。自分のResistance Points(交渉から撤退する基準)を超えて、合意するな!」とのこと。来週にまた同じ相手と、今度は、入社後の設定でネゴシエーションするので、今回の失敗を糧に、気持ちで負けないように、不用意な譲歩をしないように留意して臨みたいと思います!!!

授業後には、毎回レポートを提出しています。上記のネゴシエーションをした日のレポートを転記します。(3/3点の評価を受けたものです)

1.   How is this exercise different from the Used Car exercise you completed in the last session?
As a candidate focused on building a long-term relationship, I prioritised transparency, avoided bluffing, and provided clear explanations for my needs under the assumption of mutual openness to achieve both parties' goals. This stands in contrast to distributive negotiation, where the primary objective is to claim maximum value for my best outcome.
(機械翻訳:1. この演習は、前回のセッションで完了した中古車演習とどのように異なりますか?候補者として長期的な関係を築くことに焦点を当てていたため、私は透明性を優先し、はったりを避け、相互理解の前提の下で自分のニーズについて明確に説明しました。双方の目標を達成するためのオープンさ。これは、最良の結果に対して最大の価値を主張することが主な目的である分配交渉とは対照的です。)

2.   Which tactics did you use, and how?
I employed an integrative mindset, openly sharing target and resistance points. While this approach may not have been ideal for distributive aspects, including salary and start date, I justified it by highlighting my family situation and seeking collaborative solutions. I packaged items such as salary and bonus, location and moving expenses to facilitate logrolling. I also demonstrated flexibility by being open to adjusting my proposals.
(機械翻訳:2. どの戦術をどのように使用しましたか?私は統合的な考え方を採用し、ターゲットと交渉撤退基準をオープンに共有しました。このアプローチは給与や入社日などの分配面では理想的ではなかったかもしれませんが、私は家族の状況を強調し、協力的な解決策を模索することでそれを正当化しました。ログローリング(互いが優先度の低い項目を譲歩しあうこと)を容易にするために、給与やボーナス、場所や移動費などの項目をパッケージ化しました。また、自分の提案を調整することに前向きで柔軟性も示しました。)

3.   Are you happy with the outcome? What would you do differently?
I'm disappointed with the outcome, settling at negative 3680. Faced with a dilemma of honesty when the recruiter cited company regulations for a 70K salary and a 1% bonus, I hesitated to stand firm. Fearing negative impressions as future coworkers and being overly empathetic (in contrast to the textbook approach), I readily adjusted my resistance point. I recognise the importance of upfront honesty and seeking reciprocity from him to establish an integrative mindset and build trust, therefore I’d visualise my honest priorities more clearly. I’d leave the negotiation unless an integrative approach is fostered and it settles below my resistance point.
(機械翻訳:3. 結果に満足していますか?やり直したい事はありますか?
マイナス 3,680 で落ち着いたため、結果には落胆しています。採用担当者が給与 70,000 とボーナス 1% の社内規定を引用したとき、正直さのジレンマに直面して、毅然とした態度をとるのを躊躇しました。将来の同僚として否定的な印象を持たれることを恐れ、(教科書的なアプローチとは対照的に)過度に共感的になるため、私は交渉撤退基準をすぐに調整してしまいました。私は、統合的な考え方を確立し、信頼を築くために、率直な正直さと彼からの互恵性を求めることの重要性を認識しています。そのため、私は自分の正直な優先事項をより明確に視覚化したいと思います。統合的なアプローチが促進され、私の交渉撤退基準以下に落ち着かない限り、私は交渉から離れるつもりです。)

それでは、よい一日を~!

メルボルンのイタリア街で美味しいお料理をいただきました~。幸。


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