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また会えたね

いろいろと悩みも多く
今日の稽古はじめは、不安定だった。
そんな時いいアシストをして下さる
演出に感謝である。

感情が吹き出し
涙が流れた。
体の中を激しい感情が貫き
舞台上で叫ぶ。

憑き物が落ちたように
あるいは憑き物が憑いたように。
そうしてわたしは楽になった。

感情に揺さぶられ
体に振り回され
相手役の目や声や
その必死なもがきを感じて

ああ、今なら手を離せる。
そう思った。

大事なものはひとつでいい。
そういう意味だったのだろうか。
最近身の回りで起きたバタバタは。

ここにある。
既にある。
あんなに欲しかったもの。
もう諦めていたもの。
ここにあるじゃないか。

引っ越しをしたのだ。
わたしの夢は。
そうだった、忘れていた。
こんなところに居たのだった。

稽古帰り、電車に揺られながら
母が隣にいるとわかった。
わかって
涙が止まらなくなった。

よかったね、よかったね。
声にはならない気配が
そう言っていた。

信じよう。
もう一度。
この場所で。
人間を、芯から信じてみよう。

まだ終わりではない。

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