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あきらめられなくて

介護、をあきらめられないのか。
それならば、他に行けばいい。
ここでなくてもいい。
文化を伝えること
それによって魂に触れること
それを介護の現場で出来る
その環境に執着しているのか。
それは確かに少しそうなのかもしれない。

何もかもが握り潰されていく。
少しずつ少しずつ
レベルが下がりクオリティが下がり
まるではじめからそうだったかのような顔をして。
創り上げてきたもの
まだいくらでも可能性のあるもの
それを無視するという斬新な展開。
それにより可能性は完全になくなるということにも気づかずにいられる無能さよ。

もういいんだ。
わたしは悪者でいい。
性格悪い奴でいい。
生まれた時からそうだったような気さえする。

それほどに苦しいよ。
失われ損なわれ、愚かさに覆われていく
この場所に生きていることが。
ああ。心底。
面白くない。
面白くないって最低だ。

醜いもの、考えないもの
それでいて自分が出来ると驕るもの。
なんの結果も出さず
結果を出さないという新しいルールで
ゲームし続けられるもの。

やり給え。
好きなように。
壊せばいい。
わたしがこの体で
守ってきたものすべてを。

壊せばいい。
おまえには壊せないものがある。

どうせこうなるとわかっていたから
わたしはもうひとつの仕事をはじめたし
演劇という居場所もつくった。
そうすべての主体はあくまでも
介護の現場なのだ。

おまえには壊せないものがある。
それは、わたしだ。
わたし自身だ。
人間を壊すことは出来まい。

ここに残ったどの人も
あなたには損なえない。
彼らの素晴らしい心も
表現も努力も
その結果を奪い、罵ることは出来ても
彼らが更に続ける行為を
奪うことは決して出来ない。

わたしたちがやってきたこと
守ってきたこと
涙が出るような想いで
それをみんな壊せばいい。

わたしは必ず復讐する。
その復讐は
正統な道の上にあるものだ。

やってきたことではない。
大切なのは。
まだやれる、ということのほうだ。

わたしはまだ生きていて
辞めるつもりはないからだ。

新しくつくろう。
あなたがどんなに壊しても
永遠につくり続けよう。

いたちごっこだ。
壊すものと創るものの。

戦争で壊すものたちと
愛によって創り出すものたちの
世界がずっとそんな歴史だったように。

わたしはここに留まる。
そして創り続ける。

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