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複雑化するばかりで効果をあげない温暖化対策

地球のため、全人類、夜は戒厳令(128)

「複雑化するばかりで効果をあげない温暖化対策」

「平等バカ」(池田清彦 扶桑社新書)を読んでいたら、前々からそうじゃねえかと思っていたことが、そうだったことがわかった。
以下、抜粋。
 
最近 国際的な科学誌「ネイチャー」に「人間は加法による変化の探求を体系的にデフォルトとしており、その結果、減法による変更を見落とす」旨の論文が掲載されていた。人は状況を改善しようとするときに、現在のルールを廃棄するよりも、新しくルールを付加することを好む傾向にあるらしい。
つまり、まるっきり変えてしまうやり方より、とりあえず今あるものを維持させたまま、そこに変更を加えていくやり方のほうが受け入れられやすいということだ。使い勝手の悪い法律があっても、それをすっぱりなくすという選択をせず、補足だとか例外だとかをどんどん足して、ひたすら複雑化させていくことなどはその典型だろう。
 
と書いてあった。
要は、人は拡大や成長には無批判で、縮小や後退には批判的で抵抗するということだ。
 
だから、SDGsやらの、あるいは温暖化対策やらの内容は「新たに○○をする」ことが大多数で、「代替○○」を謳っても代替の対象となるものをバッサリ止めることができない。
石炭なんかバッサリ止めりゃいいものを、少し二酸化炭素を減らした程度で一向に止めやしない。

需要なんかもライフスタイルを見直すなどして減らす余地はあろうが、本能的に減らすことができないのだ。
原発にしがみつくのも需要を見直せない本能が災いしている。

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