【アニメレビュー】怪獣8号 第一話・第二話感想:怪獣の恐怖と人間関係を描いた完璧な一話!と思いきや二話は......?
初めましての方は初めまして。そうでない方はいつもお世話になっております。
朝霧くもりです。
さて、2024年春アニメもついに始まりましたね。
今回は巷で何かと話題の「怪獣8号」を取り上げます!
色々と悪評の絶えない本作ですが……アニメはどうだったでしょうか?
それでは行ってみましょー!
※注意:本記事には怪獣8号第一話のネタバレが含まれています。まだ原作・アニメを見ていらっしゃらない方は、まずは本編をご視聴ください。
第一話・第二話のあらすじ(ネタバレあり)
怪獣が自然災害の一部として認知されている国、日本。
怪獣を討伐する「日本防衛隊」への入隊に挑むも夢破れた日比野カフカは、怪獣専門の清掃業務に携わる日々であった。
そんな中、カフカは防衛隊員を目指す新入りの市川レノと出会う。
入隊年齢が緩和された事を知ったカフカは、防衛隊隊長となった幼馴染「亜白ミナ」との約束を果たすため、レノと共に再び防衛隊試験を受ける決意を固める。
同じ志を持った二人は仲良くなるが、ある日業務後に怪獣に襲われてしまう。
病院で体を休めていたカフカだったが、突如謎の生命体が体内に侵入し、体が怪獣へと変わってしまったのであった……。
怪獣になって力を制御できなくなったカフカは、防衛隊から逃げるためにレノと共に病院を抜け出す。
しかしながら、その直後別の怪獣が街に現れる。
防衛隊としての夢を描いていたカフカはその怪獣を倒し、女の子とその母親を救ったのであった。
……なんとかして人間の体に戻れたカフカは、清掃員としての生活を続けていた。
そんなある日、防衛隊の第一次入隊試験への合格通知が届く。
相棒のレノと共に、カフカは第二次入隊試験の会場に乗り込むのであった。
良かった点
展開に意外性があって良かった
怪獣と戦うのかと思ったら現場の泥臭い清掃員で、なんとか掴んだ防衛隊入隊へのチャンスを相棒と受けるのかと思ったら急に怪獣化する。
いい意味で予想を裏切られる展開の連続でした。
一話の引きも完璧でしたね。
なお、これはほとんど第一話の事を指しています。第二話はあまり展開に面白みはありませんでした。
怪獣の異質さや恐ろしさが良く描かれている
怪獣アニメってどれだけ怪獣を怖く書けるかで面白さが決まると言っても過言では無いと思います。
そう言った点では、怪獣のデザインが生理的に嫌悪感を感じるよう設計されていて良かったですね。
特に、第二話の怪獣は目が不規則に動く感じや大きな口がザ・異形といった様相で素晴らしかったです。
人間関係の描写が素晴らしい
カフカとレノの関係性が深まっていく描写が上手かったです。
最初はあくまで職場の関係という距離感で、後輩のレノは先輩の事を少し警戒している。
しかし、カフカの歩み寄りによって少しずつ信頼関係を築いていき、最後には相棒となる。
これが一話で纏まっており、簡潔ながら心理描写もしっかりあって納得感がありました。
また、幼馴染であるミナとの関係性も上質でしたね。
恋愛感情もあったかもしれない仲良しだった昔の約束を思い出して、守れなかったことをカフカは悔やむ。
一方で、表面上は他人を貫いているミナも、プライベートな場ではカフカの事で愚痴をこぼす。
そして、怪獣となったカフカとそれを狩る側のミナが今後どういった関係性になるのか。
含みを持たせる描き方も良かったです。
カフカの職場における同僚との関係性も見逃せません。
お互いに信頼しているし、日々の辛さを共有している。
だからこそ雑念無しで相手の事を考えられるし、応援できる。
いや~、そんな胸アツな友人関係を見てしまっては一緒に働いてみたくなります。
良質なBGM
これは結構意外だったのですが、後ろで鳴っているBGMが臨場感や無情感を引き立たせていました。
切り替えなどもスムーズでよいアクセントになっていたと思います。
OPのクオリティが今季トップクラス
いやぁ、第二話見て目ん玉飛び出るかと思いました。
クオリティタコスとはこれのことです。半端ないです。
今期アニメ一二とかではなく、過去を含めた全アニメの中で一番と胸を張って言えるレベルの出来です。
TRIGUN STAMPEDEを彷彿とさせる3DCGでした。つまりヤバいってことです。
そんなアニメ知らない?今からでも遅くありません。二期製作決定していますし、漫画も名作です。絶対に見ましょう。
…….話がそれてしまいました。
とにかく、グリングリンと動く立体的な視点、気持ち悪さすら感じる綿密で精巧なオブジェクト、気色の悪い怪獣の走る様、主人公の滑らかだが質感のある体とモーション。
全てがカッコいい。終わるまで瞬き厳禁です。
しかも以外にも、最後の最後は昭和感を感じるテロップがバーンと現れて締めるんですよね。
令和→昭和のドロップが気持ちいい。
いやー、予算どれだけ掛けたんでしょうかね。ヤバすぎるクオリティでした。
本編を見ないと決めている方でも、これだけは必見です。以下にYoutubeの公式OPのリンクを張ったので、是非ご覧ください。
アニメ『怪獣8号』ノンクレジットOP|YUNGBLUD「Abyss」|毎週土曜23時~放送・配信
最後にこれも言っておきましょう。曲もカッコいい。
なんなら本編よりこっちがメインディッシュまであるかもしれません。
最高過ぎました。
良くなかった点
滑りに滑りまくるギャクパート
これは2話から始まったのですが、兎に角ギャクシーンが寒すぎる。
ノリが男子小学生レベルというんですかね……怪獣になってしまい幼馴染に狙われるというダークな雰囲気にも関わらず、相棒であるレノと薄ら寒いコミカルな会話を繰り返すので「は?」ってなりました。
他のアニメに例えるのも恐縮なのですが、マッシュル-MASHLE-のギャクパートを100倍薄めて毒を入れたような出来です。
ギャクパートが今後一切出てこないことを望みます。
二話後半が終わっている
前述のギャクパートを挟み、謎のドライブ描写で時間を稼ぎ、意味不明なキャラが出てきて理解に苦しむ行動をする。
中盤パートの怪獣と戦って女の子を助ける描写が良かったので、後半どんどん失速していく様子に愕然としました。
特にひどかったのがぽっと出てきた如何にも高飛車な女の子ですね。
占いとかいう理由で何故か主人公の止めた所が良いと駄々をこね、断られると力技で他人の車をぶん投げる。
……単純にその女の子のことを理解できませんでした。
なんで退けるにしても投げる必要があるんですか?常識が無いとかいうレベルじゃないです。
消えた清掃員パート
冒頭で意外性を褒めた清掃員としてのカフカの描写ですが、なんと2話では一瞬のみ。
防衛隊第二次試験に突入するのもあって、もう清掃業とはおさらばかもしれません。
そもそも自分で怪獣やっつけて血で街を汚してましたしね。
テーマは良かったんだけどな……防衛隊第二次試験が高飛車少女のせいで悪い予感しかしないので、今後はストーリーラインも怪しくなってくるかもしれません。
第一話・第二話総評
第一話は最高の掴みでしたね。
怪獣も清掃パートも心理描写もオチも素晴らしく、今後の展開にワクワクすることがたくさんありました。
この時点では、間違いなく覇権レベルでした。
しかしながら、第二話の後半はかなり失速したように感じました。
そもそも、第二話で良かったのがOPと女の子を助けるパートだけなんですよね。
第一話の期待度から比べると大きく落ちてしまった印象は否めません。
今後の展開として、ギャク多めで清掃業をしなくなり怪獣との戦闘が消失するという最悪なものにならないことを祈ります。
第一話時点なら総評はD(切る)、C(保留)、B(視聴継続)、A(面白い)、S(覇権)のうちSランクだったんですが、第二話の時点でBランクまで落ちました。
OPだけ毎週見るならSSSランクです。素晴らしいOPには感謝しかありません。
〆の挨拶
ここまでお読みいただきありがとうございました!
色々と前評判が悪かったのを吹き飛ばした第一話・OPかと思ったら……第二話で少しコケましたね。
8号ではない怪獣の描写と人間関係がこの作品の真の魅力だと思ったので、今後どうなるかとても心配です……。
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また次回の記事でお会いしましょう!
サラダバー!
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