鍋
昨日は山の中にある寺、村、ランドリー、タイ鍋、と全く予定も立てずに1日中観光したのだけど、うまく楽しめてよかった。山の奥の寺は今から行っても遅いかな?日が暮れてしまうかな?などと思っていたけれど、そんな事なかった。思い立った瞬間に行けてよかった。
ランドリーに行ったのだが、乾燥機に服を入れて待っていたら大雨が降ってきた。しばらく待っても止まないのでやむを得ず、タクシーに乗って帰った。と言っても240円ほど。こうしてホテル付近に帰ったのだけれどお腹が空いた。時間は23時ほど。雨の中、屋台まで行くのなるとさっきタクシーに乗った行為に矛盾が生じてしまう。近くにタイ鍋屋があった。ここに決めた。
料金は129バーツ。550円ほどでタイ鍋の食べ放題ができる。入ると地元の人しかいない。バイキング形式で、肉、野菜、アイス、などを食べ放題できる。米がないのは残念だった。
ひとしきり具材をよそい、1人タイ鍋をはじめる。思えば鍋を1人でやったのははじめてかもしれない。鍋とはつまり親しさの象徴であり、家庭の象徴であり、1人で鍋をやる必要はないのだと思われる。1人客はそのお店にもいなかった。そういえば福岡でも水炊きは2人前から、と言われ何度も諦めたような気がする。
肉を入れる。野菜をいい具合に配置する。緑が多い。緑が好きだ。デザイン性の高いタイ鍋となり満足する。
途中、器をテーブルに置いて具材を食べていく、という事に嫌気がさしてきた。幼い頃から母に器をちゃんと持って食べないと叱られたりしたが、そんな絶対的な正義も、鍛えられた習慣も場所が違えばこんなにも簡単に覆るのか、などと思った。タイの食事マナーを知らないけれど僕の出会った友達たちは器を持っては食べていなかったし、この日も見かけなかった。
しかしもう本当に食べ辛い。もう面倒になり日本史のスタイルで器を左手に持って食べる事にした。進む。箸が進む。食べやしぃ。うまいうまい。途中前方にいる地元の方に見られたりしたが、もうどうでもよかった。1人チェンマイで日本をやる。あとはお米、日本のお米があれば最高だった。
そうして、タイ鍋屋を出る。
翌日、というか今、お腹が痛い。
肉をしっかりしゃぶしゃぶしなかった可能性が高い。
帰ったら、もう一度松屋でガッツリ左手に茶碗を持ちたい。鍋もしたい。