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流しそうめん

風が髪をするりと撫でる夕暮れ

相棒の自転車はお留守番

ゆっくりと流れる雲と歩く

このままでいいかと思えるのは

カッコ悪いだろうか

君のことを誰に話すか迷っているんだ

もっと遠い場所から見れば

ここがどこかってことは知ってるんだけどね

海も山も近くで見て触れていた方が心地良くて

ライブに行けばステージに向かうでしょう

そう考えると、ここから離れられないのは

当たり前だと思うんだ

でもそれって同じように海や山を見た人にしか

わからないでしょう

そこが難しいんだよ

君がそれほどの人じゃないってことも

ちゃんとわかってるんだ

でも私は「それほど」の君が好きで

「それほど」じゃないフリをする君が好きなんだ

私はたぶん成長しているよ

泣くことも少なくなったし

マックのポテトが食べきれなくなったよ

ほら、汗疹だって自分で治せるし

流しそうめんの機械買おうかな

ってつぶやいた君に

ちょっと前の私なら賛成してたかな

だからさ、わかんないけどさ

君がいなくても生きていける私と

私がいなくても生きていける君なら

なんだかうまくやっていけそうじゃないかなあ

付き合うとか別れるとかつまんないからさ

肩を組んで寄り添っていようよ

家の近くのコンビニにもうすぐ着くよ

今日はそうめんでも買っていこうかな

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