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38暇話6・農器具

その地域には、地域なりの農業に適した道具を製作し調整修理する鍛治屋が存在したのは昔の事かもしれないが、京都市内にはいまだにその伝統的農器具を製造販売する鍛冶屋が存在する。私が使う道具もその加治屋製品である。理由=疲れない。作業効率を高め、疲労を軽滅する少しの工夫を内在する道具であるからが、この加治屋の製品を贔屓にする大きな要因だ。
京都市街北部の山間は、今も床柱に使用する北山杉の産地であるが、その生産に欠かす事の出来ない枝打ち作業に使用する鉈も、ほとんどの山師が使用する鉈を専門にする鍛冶屋が有ったが、惜しまれつつ後継者が無く廃業した事もある。それだけ、道具が作業の良否に関して及ぼす影響は大きく、道具選びには必然として慎重になるのは当然である。

《土を切り、土を砕き、寄せる為の道具》
農作業に於いて、欠かす事の出来ないのが鍬そしてジョウレン。
下の画像で、幅の狭いのが鍬、幅の広いのがジョウレン。
この二本をそれぞれの作業別に使い分けて日々、圃場で土を触る事が、播種や定植前の適切な圃場を作る作業段階で、その期間の作業の中心かもしれないと思う。鍬は土を砕く切れ味、ジョウレンは一掻きで土を寄せて掬う事にその道具の性能良否を判断できる。

《草を刈り、刈り跡を美しく仕上げる道具》
草刈り機の事を記述するが、この機械の事はそれぞれに意見が有ろうかと思うので、あくまでも私が使用している機械を選ぶ時に考慮した事を記述するので私の感覚的な部分の事であるを先に申し上げておく。
下の画像は、相当に長い間使用していた刈り払い機で、およそ25年は使用していたが消耗品(スパークプラグ・燃料ポンプダイヤフラム・プライマリーポンプ)以外は交換した事が無いタフであった。
最期はエンジン焼き付きであっけなかったが(笑)
使用するオイルが影響していて、長寿命だったのであろう。
混合済みの燃料を買うのではなく、使用する量をその都度新鮮なガソリンと2サイクル二輪車用混合油を使用用途に合わせて混合比率を変えて調合して使用していた。馬鹿げているが、一時期は、カストロールA747というレーシングエンジン用の混合油を使用していた時期もある。これは、私にはなじみの深いオイルだったからが理由。
調合の度合いは、重負荷や高温になる場合はオイルを濃い目という具合だ。
ガソリン対混合油比率=50対1~30対1の間で混合比を選択していた。
性能低下の要因として多い、カーボン堆積やマフラーの詰まりは焼き付き時に全分解をしたが見る事はなかった。焼き付きの原因はクランクシャフトとクランクケースを密閉するサイドシールから外気吸入していた事。で、一次圧縮で混合気が薄くなり、アクセル全開にすれば高回転はするが、常用回転域でパワーが出ない。で、高回転で使い続けた結果が潤滑不良でクランクが焼き付いた。と、原因予想ができた。切れたサイドシールに気が付いていればまだまだ延命ができたであろうかと残念に思う。
それと、少し排気量が大きめのエンジンを搭載し、燃料タンク容量の少し多い刈り払い機を使用していた。DIY店舗では販売していない機種を農機店から購入した。
現在、使用しているのもメーカーは変わったが、諸元は同等である。時代の変化は安全装置の導入などで少し使い勝手は変化したが慣れてしまえば問題はない。重量が増してしまう事は、先と手元と後部に有るエンジンとの重量配分がバランスが取れて良ければ、しっかりとその支点が腰で下げる事ができさえすれば、重量増加は継続作業に於いても気にならないレベルである。で、慣れたU字ハンドルを選んでいる。

長持ちしたように思う。故障も殆どなく使いぱなしで始動性も良かった。
お気に入りの機械の一つ。

《研いで使う=私流チューニングを公開》
切れ味と耐久性に定評のあるメーカーの高級品チップソーには見向きもせず、そのメーカーの安価なディスクソーを私流で研いで使う事が多い。
そもそも、切れるのはディスクに引っ掛かる部分に作られた刃で切れるのであるが、私はその刃をより鋭利に研ぎ、その引っ掛かりからなだらかに次の引っ掛かりまで続く円周部の背も鋭利に削ってから研ぐ。右から左に草刈り機を振って、刈り取るのが正常な使用方法であるが、その背を研ぐことの効果は抜群で、左まで振り切った後に右に戻す時にも児を這わすと、刈り残した草を再び切る事ができる。何より、戻す時に切れるので作業時間が短縮される。往復で切れているからだ。

見難いかもしれないが、新品のディスクと数回研ぎ直して使用しているディスク。
そろそろ、右のディスクは使用限度かもしれない。引っ掛かり部位が浅くなってしまった。

一度刈ってしまえば、二度目・三度目と年間に同じ圃場を数回を伸びる度に刈る事が常の毎年であるが、その作業には、ナイロンカッターコードを使用して、更に短く均平に刈り込んでいる。この方法よりも成長点を飛ばす高刈りが成長抑制には有効で草刈り作業回数を減らす事が可能であるようだが、地表面より一定の高さを均一刈り払う事がそんな器用ではないので、とにかく地際を這わせる刈り方で、早く作業を終了したいので短く刈る事に徹している。その時に使用するコードが、下の画像のナイロンカッターコード。
一般普及品よりも少し高価な輸入品だ。森林組合に勤める知人のお勧めで使用を始めてから常用している。よく切れるし耐久性も良いと感じている。

このナイロンカッターコードは、一説によると水に長時間浸けてから使用すると、
より一層性能の向上が実感できると述べる記述もあるが定かではない。
試してみる気が起きない。今の性能で十分だからだ。

今回はここまで。
次回は少し話題変わって、軽トラックに付いて記述します。
では。

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