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日本語の発声を考える①

オヤジブログ怪気炎 vol.127

わが国において、近代作曲家第1号が瀧廉太郎であることは、概ねご了解いただけるでしょう。「花」「箱根八里」「荒城の月」そしてわが国初の幼稚園生のための歌「お正月」は、今も愛唱されています。
わが国の旋法から抜け出して、西洋音階で作曲された曲が大半を占める中で「荒城の月」には、日本の旋法を生かした曲作りが伺えます。
今更ですが、私たちは「荒城の月」をどのような発声で歌えばよいのでしょう? 小学校の音楽授業では、この曲を混声四部合唱曲で聴いている場面が多く、発声は当然ハモる発声=とけあう声です。しかし、中学唱歌として作曲された瀧廉太郎のオリジナルは主旋律のみで合唱曲ではありません。またこの曲を合唱曲で、また西洋式の発声で歌うことがこの曲のよさを引き出す最善の方法であるのかどうか、私にはよくわかりません。
例えば伝統的な邦楽や民謡に携わる方が「荒城の月」を歌唱すると、どんな表現になるでしょう? よろしければ三橋美智也さんによる「荒城の月」をお聴きください。

学校で教えている発声法とは、趣きが違うかもしれませんが、私は日本の歌の美しさを感じます。三橋美智也さんの美声は誰にでも真似できるものではないかもしれませんが、日本語の歌い方の一つの典型がこの動画にあるのではないでしょうか?

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